鉄血のオルフェンズ 第29話 出世の引き金

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鉄血のオルフェンズ 第29話 出世の引き金

 

オルガ:「やっちまえ!ミカ!!」
ジュリエッタ:「これは私の獲物です。」
三日月:「邪魔だなあんた。」
石動:「完成していたのか、レギンレイズ。」
ジュリエッタ:「引いてください。」
三日月:「あんたが引けよ。」
ジュリエッタ:「くっ!絶対に渡しません!」
地平線団員:「やらせるかよ。」
サンドバル:「狩られるのはお前たちの方だ!」

ヒルメ:「なんだよあの数。」
トロウ:「これじゃあ・・・。」
シノ:「どうすんだオルガ!おいしいとこ全部持ってかれんぞ!」
昭弘:「ヤツらごとやっちまうか?」
ラフタ:「バカ言わないの!」
ジー:「ギャラルホルンともめてたんじゃ、ここで勝っても損するよ!」
シノ:「でもあいつらは俺らが追い詰めたってのによぉ!」
オルガ:「目的を忘れんな!ミカがサンドバルを押さえられりゃあ勝ちは拾える。頼んだぞミカ。」

石動:「あの中の1つがサンドバルなら・・・。そう簡単にはいかないか。」
ジュリエッタ:「3機いるなら3機とも!うっ・・・くっ。ちっ。」
サンドバル:「まずは1つ!何!?」
ジュリエッタ:「それはもう見ました!」
サンドバル:「こいつ!なんてパワーをして!」
ジュリエッタ:「グレイズとは違うんです。」
サンドバル:「こざかしい!」
ジュリエッタ:「もらった!何!?」
サンドバル:「どこから撃たれた?」
三日月:「狙撃?あれか。」
地平線団員:「あの距離ただのまぐれ当たりだ。うっ!味方もいるんだぞ?どういう神経してるんだあいつ。」
ジュリエッタ:「イオク様は適当に白いヤツでも撃っててください。邪魔です。」
イオク:「援護してやってるんだぞ!」
ジュリエッタ:「いりません。」
イオク:「なっ!?」
ジュリエッタ:「ぐっ・・・。シュヴァルベ?珍しい機体を・・・。」
石動:「こちらは押さえる。サンドバルを。」
三日月:「分かってる。」
イオク:「行かせるものか!ええい!どうして当たらん!?」
三日月:「よけた方が当たりそうだな。守るってことはあれがそうか。」
地平線団員:「させるか~!」
地平線団員:「もう一つ!」
ジュリエッタ:「お先に。」
石動:「すまない抜かれた。」
三日月:「別に期待してないよ。」
地平線団員:「うっ!こいつもかよ。なんてパワーだ!」
ジュリエッタ:「また邪魔をして!」
地平線団員:「兄貴!ぐっ!」
石動:「よそ見とは・・・。関心しないな。あとは頼むぞ。」
サンドバル:「なめるな~!くっ!まだまだ!がはっ!」
三日月:「ん?よかった。殺さないようにって難しいな。」
サンドバル:「くっ・・・悪魔め。」

石動:「『夜明けの地平線団』に告ぐ。サンドバル・ロイターの身柄は預かった。速やかに武装解除に応じ、降伏を受け入れよ。」
昭弘:「終わったのか?」
シノ:「結局どうなったんだ?これ。」
ジュリエッタ:「んん~・・・。」
メリビット:「危ないところでしたね。ああ。だが俺たちの勝ちだ。」

サンドバル:「これで終わりではないぞ!」
シノ:「何言ってんだ。てめぇはもうおしまいだろ!」
サンドバル:「成り上がりのガキどもが。お前たちを目障りに思っているのは俺たちだけではない。それを忘れるな。」
シノ:「はあ?」
オルガ:「かまわねぇよ。そいつらにはあんたと同じ末路をたどってもらうだけだ。石動んとこへ連れてけ。仕事は終わりだ。火星に帰るぞ。」

マクマード:「まさか夜明けの地平線団を壊滅にまで追い込むとはな。」
名瀬:「サンドバル・ロイター鉄華団が捕らえ艦隊はギャラルホルンの手に落ちたそうです。」
ジャスレイ:「ギャラルホルンの介入があっての勝利だろうよ。」
名瀬:「頭の首を取ったのはあいつらだ。」
ジャスレイ:「てめぇ・・・。」
名瀬:「事実を言ってんだ。」
ジャスレイ:「はっなんの金も生まない仕事してくれちゃって。賠償金すら取れやしねぇ。」
マクマード:「いいじゃねぇか。航路の安全が確保されたんだ。鉄華団の働きには報いてやらねぇとな。」
ジャスレイ:「おやじそれは・・・。」
マクマード:「うちが火星で進めている新規のハーフメタル採掘場だ。」
名瀬:「例のクリュセの領内でも最大の規模になるっていう・・・。」
マクマード:「こいつの管理運営を鉄華団に預けようと思う。」
ジャスレイ:「えっちょっと待ってよおやじ!そいつはテイワズ本体のシノギにすべきでかいヤマでしょ!」
マクマード:「鉄華団は身を削って仕事を果たした。その分の報酬はあってもいいだろうよ。」
ジャスレイ:「でもヤツらは新参でしょうが。」
マクマード:「名を上げた今だ。鉄華団の旗を掲げたプラントを狙うバカもいねぇだろう。余計な手間が省けていいじゃねぇか。」
ジャスレイ:「そりゃ・・・。」
マクマード:「決まりだ。名瀬、お前から話をしてやれ。」
名瀬:「あいつらも喜ぶと思います。早く知らせてやりたいんで今日のところは失礼します。」

アミダ:「浮かない顔して。鉄華団の仕事に何かケチでもつけられたかい?」
名瀬:「そっちは問題ねぇよ。むしろ順調すぎんのが問題かもなぁ。」
アミダ:「なるほど。こっから先はあんたと同じ。身内に足を引っ張られるわけだ。」
名瀬:「オルガのヤツはそのへんの駆け引きがうまくねぇからな。」
アミダ:「兄貴のあんたが面倒見るしかないね。」
名瀬:「力押しじゃどうにもならねぇこともある。それを乗り越えなきゃあいつらは何かを手に入れる度にそれ以上の敵を増やしていくことになる。」

石動:「略式ですが、本日付けで新江・プロト三佐の火星支部本部長代理の任を解き本部長として新たな任を与えるものとする。」
新江:「謹んでお受けいたします。」
石動:「ファリド准将も現在火星に向かわれております。」
新江:「准将自ら!それは光栄だ。コーラル本部長を失って以来火星支部を支えていただいたお礼ができる。」
石動:「ご到着までに些末な問題は片づけておきたいのですが。」
新江:「分かっている。准将の指示どおり鉄華団に協力するよう部下には伝えてある。」

三日月:「ごちそうさま。」
ハッシュ:「少しいいですか?」
三日月:「ん?」
昭弘:「三日月、先に行くぞ。」
三日月:「うん。何?」
ハッシュ:「俺もモビルスーツに乗りたいんです。」
ユージン:「なんだ?またお前か。モビルスーツってのは戦闘の要だ。お前みてぇな新入りに任せられるわけねぇだろ。」
ハッシュ:「三日月さんから団長に頼んでもらえませんか?」
ユージン:「はあ!?」
シノ:「まあまあ。面白そうじゃねぇの。」
ユージン:「お前な・・・。」
三日月:「なんで?」
ハッシュ:「モビルスーツの操縦に関しちゃ三日月さんがいちばんでしょ。だから・・・。」
三日月:「そうじゃなくて乗ってどうすんの?」
ハッシュ:「三日月さんより強くなります。」
三日月:「ふ~ん。分かったオルガに言っとく。」
ユージン:「おい三日月!」
シノ:「三日月が面倒見んならいいんじゃねぇの。そろそろ下に1人くらい付けてもいいだろ?
ユージン:「ったくどうなっても知らねぇぞ。」

アトラ:「クーデリアさん!」
クーデリア:「アトラさん。おかえりなさい。あの・・・お一人ですか?」
アトラ:「三日月たちはまだ仕事があるんだって。」
クーデリア:「そうですか。」

秘書:「ノブリス様はご多忙のため本日もお時間を取るのは・・・。」
アリウム:「ええ、存じております。しかしクーデリアさんが命を狙われたと聞いて是非とも急ぎでノブリスさんと今後のご相談をですね・・・。」
秘書:「何度もご連絡いただいて申し訳ありませんが・・・。」
アリウム:「そこをなんとか。少しの時間でもいいので。」
秘書:「お話だけは通しておきますので。」
アリウム:「何とぞよろしくお願いします。」

ノブリス:「またあの男からか?」
秘書:「はい。」
ノブリス:「ふぅ~。うるさいハエは嫌いだねぇ。」

アリウム:「なんとしてもノブリスを通してクーデリアに我々が・・・私が無実であることを伝えなければ。」
構成員:「鉄華団はもう火星に戻ってきてるらしいぞ。」
アリウム:「分かっている!何をしてくるか分からん連中だ。早くしなければ。」
構成員:「アリウムさん!」
アリウム:「どうした?それが・・・。」
オルガ:「邪魔するぜ。」
アリウム:「あっ・・・なっ何なんだ君たちは!?」
オルガ:「アリウム・ギョウジャンあんたに話があって来た。」


アリウム:「それで英名とどろく鉄華団の団長が今日は突然どのようなご用件で?」
オルガ:「アドモス商会のハーフメタル採掘場を襲った件、クーデリア・藍那・バーンスタインの命を狙った件、それと夜明けの地平線団を使って俺たちに弓を引いた件についてだ。」
アリウム:「いや一体何を言って・・・。」
オルガ:「この落とし前あんたどうつけるつもりだ?」
アリウム:「ま・・・待ちたまえ。採掘プラントでクーデリアさんが命を狙われた事件のことは我々の耳にも入っている。無事と聞いて安心したものだよ。権利を主張するがゆえの危険。我々やクーデリアさんの活動には付き物だからなぁ。だがここで臆してこ・・・声を上げることをやめてはいけない。事件の直後だからこそ動かなければいけないんだ。今まさに大きな準備を進めている。君たちからクーデリアさんに参加を促してはもらえないだろうか。」
オルガ:「その手の話は全部断ったと前にクーデリアから聞いている。」
アリウム:「あれは我々の身を案じてくれたのだよ。自分が夜明けの地平線団などという無秩序な連中に狙われていると気付いていたのだろう。彼女はそういう人間だ。」
三日月:「あんた何言ってんの?」
アリウム:「まあ君のような子供にはまだ分からないかもしれ・・・。」
オルガ:「俺は落とし前をつけに来た。最初にそう言ったよな。てめぇのくだらねぇおしゃべりを聞きに来たんじゃねぇんだよ。」
アリウム:「だから知らないと!と・・・とにかく一度クーデリアさんに会わせてくれ。」
オルガ:「夜明けの地平線団との戦闘でうちが負った被害額だ。まずはその倍を賠償金として払ってもらう。」
アリウム:「は・・・払えるかこんなもの!」
オルガ:「払えねぇ場合どうなるかぐらい分かってんだろうな?」
アリウム:「それは・・・。わ・・・分かった待ってくれ。今金は用意する。」
アリウム:「(電話)ギャラルホルンに通報はしたな?到着はまだか?」
構成員:「そ・・・それがあいつらその件には関わらないって言ってる。」
アリウム:「なんだと!?」
構成員:「鉄華団ギャラルホルンとつながってるんじゃ・・・。」
アリウム:「そんな!」
オルガ:「おい、金はまとまりそうなのか?」
アリウム:「い・・・今その話をしてるんだ。」
アリウム:「(電話)しかたない。だったらなんとか私たちだけで始末を・・・。(銃声)・・・!おいどうした?」
昭弘:「お前らだけでなんの始末をつけるって?」

ライド:「おいしっかり見張れよ。」
ハッシュ:「は・・・はい。」

オルガ:「今回の件ではうちには死人も出てる。払う金もねぇなら今すぐ向こうに行ってあいつらに詫びてこい。」
アリウム:「そ・・・それは・・・。待っ・・・。」
オルガ:「さてと・・・帰るか。」
三日月:「うん。」

アトラ:「眠れないんですか?」
クーデリア:「いえ今日はまだ眠りたくないんです。」
アトラ:「明日になったら家に帰っちゃうんですよね。」
クーデリア:「家というか会社にですけど。」
アトラ:「お父さんとお母さんのところには帰ってないんですか?」
クーデリア:「今はやらなければならないことがたくさんあるんです。三日月たちのおかげで当面の危険も解消されましたからまた頑張らないと。」
アトラ:「三日月もね、この1年で農場のことたくさん勉強したんですよ。」
クーデリア:「そうなのでしょうね。」
アトラ:「いろいろ調べて新しい栽培方法を試してみたり新しい種をまいてみたり。」
クーデリア:「聞きましたすぐ枯らしてしまうって。読み書きの方はどうです?」
アトラ:「う~んどうだろう。興味のあることはちゃんとするんだけどそれ以外はいいってサボるから。」
クーデリア:「三日月らしいですね。」
アトラ:「いっつもきっぱりし過ぎててね。そこが三日月のいいとこなんだけど。今じゃエンビたちの方が読み書きはちゃんとしてるかも。」
クーデリア:「なんだか懐かしいですね。みんなで勉強したのが。」
アトラ:「みんなクーデリアさんに感謝してるんだよ。最初に文字を教えてくれて。文字が読めればできる仕事も増えるから。」
クーデリア:「そういう努力がもっと実を結ぶ世の中にしないといけませんね。」
アトラ:「クーデリアさん?」
クーデリア:「そして私自身ももっと学ばなければいけません。アリウムと良好な関係を築いていれば今回のような事態にもならなかったはずなのです。」
アトラ:「クーデリアさんは何も悪くないよ!海賊をけしかけてくる方が絶対に悪い!」
クーデリア:「でもそうさせたのはやはり私自身なのだと思います。きっともっと上手に解決する方法があったはずなのに。」
アトラ:「あっ・・・。」
クーデリア:「何かある度に争い事になる。それでは鉄華団の皆さんや三日月のような人が生まれ続けてしまう。その連鎖を私はなくしたい。」
アトラ:「じゃあそういう日が来たらクーデリアさんもここで一緒に三日月と農場をやりましょう。」
クーデリア:「えっ?」
アトラ:「だってそうなったらクーデリアさんのお仕事も終わってますよね。」
クーデリア:「それはとてもすてきな提案ですね。」

クーデリア:「アリウムが殺されたという話は本当なのですか?」
ククビータ:「事務所の方にうちの人間を行かせたんだ。アリウム・ギョウジャンは死亡。テラ・リベリオニスのメンバーは全員ギャラルホルンに拘束されたそうだよ。」
クーデリア:「また彼らの手を血で染めてしまいました。」
ククビータ:「社長が悪いわけじゃないよ。」
クーデリア:「でもいつの日かそれを変えなければならないんです。幸せにすると約束しましたから。」

ライド:「聞いてた話よりしょっぼいなぁ。まだ全然なんもねぇじゃん。」
アミダ:「それがいいんじゃないか。」
名瀬:「これから採掘を進めりゃ5年先も10年先もそれこそ何十年たってもお前らに莫大な利益をもたらしてくれる。」
アミダ:「宝の山なんだよこれが。」
雪之丞:「そんな大層なもんをくれるとは太っ腹な話じゃねぇか。」
ライド:「何十年も先なんて全然分かんねぇじゃん。俺おっさんになってんのか?」
ヤマギ:「うん、全然想像つかない。」
ユージン:「こっからは先のことまで考えていかなきゃならねぇってことだろ。ここを回していくにはもっと人手もいる。新しく仕事も覚えねぇと。」
シノ:「おっさすが副団長。言うねぇ。」
ユージン:「うるせぇ。お前もやんだよ!全部オルガに任せるわけにはいかねぇだろ。」
ライド:「あっ、そういや団長は?」
名瀬:「今頃は空の上だな。」
アミダ:「ギャラルホルンの火星の拠点アーレスに呼ばれるとは大したもんだね。これからの鉄華団はもっと大きくなるぜ。」
デクスター:「ああよかった。皆さんここでしたか。」
雪之丞:「おっどうした?」
デクスター:「それが現場の方から見てもらいたいものがあると。」
一同:「ん?」
デクスター:「これなんですが。」
ヤマギ:「これってモビルスーツですよね?でもこのフレームって・・・。」
雪之丞:「ああ、見慣れねぇ装備が付いてるがこいつはガンダム・フレームに見えるなぁ。」
シノ:「ガンダム・フレーム・・・。」
デクスター:「奥にもう一つあるんです。そっちはモビルスーツにしては大きいんですが・・・。」

石動:「准将、お連れしました。」
オルガ:「素顔のあんたと会うのは初めてだな。」
マクギリス:「火星で会ったのは君と帽子の彼だけだったか。活躍は石動から聞いた。元気そうで何よりだ。」
三日月:「そっちはなんか疲れてるね。」
メリビット:「三日月君!」
マクギリス:「旅の疲れだろう。明日にはまた地球にたたなければならないのだから気が重い。さて・・・。」
オルガ:「まずは礼を言わせてもらう。テラ・リベリオニスの後始末助かったよ。サンドバルを捕らえた君たちへの返礼としては安いくらいだ。他にも何かあれば遠慮なく言ってくれ」
オルガ:「仕事の分の報酬はもらってんだ。それよりもあんたが仮面なしで俺らを呼びつけた用件を聞こうか。」
マクギリス:「言葉にすれば大した話でもないのだがな・・・。鉄華団とは今後もいい関係でいたいのだよ。そう身構えないでもらいたいな。」
オルガ:「ギャラルホルンが一枚岩じゃねぇってことは今回の件で分かってる。」
マクギリス:「アリアンロッド艦隊のことか?」
オルガ:「あんたは何がしたいんだ?前に話したとおりだよ。腐敗したギャラルホルンを変革したい。そのためにはより強い立場を手に入れる必要がある。当面の目的としてはラスタル・エリオンよりも上に行くことだ。」
メリビット:「アリアンロッド艦隊の総司令ですね。あなたと同じセブンスターズの一員でもある。」
マクギリス:「今のところ私一人の力で太刀打ちするのは難しい相手でね。協力してくれる味方が必要だと感じている。」
オルガ:「あんた正気か?俺らみたいなチンケな組織にする話じゃねぇな。」
マクギリス:「私は君たちを過小評価する気はない。君たちとしても私と組むことに十分な利益はあると思うが。」
オルガ:「あんたの敵が俺らにとっての敵にもなる。そういう不利益はどうする?」
マクギリス:「それ以上の利益を私は君たちに提示し続ければいいのだろう?」
オルガ:「分かった。鉄華団はあんたの側に乗ってやる。」
マクギリス:「では共に駆け上がろうか。」

 

タカキ:「次回、機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ、『アーブラウ防衛軍発足式典』あっ今日アストン来るからご飯3人分用意しといて。うんなるべく早く帰るね。」

鉄血のオルフェンズ 第28話 夜明け前の戦い

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鉄血のオルフェンズ 第28話 夜明け前の戦い

メリビット:「売られたケンカは買わねばならぬ。巨大海賊組織『夜明けの地平線団』に真っ向勝負を挑む鉄華団。その戦いにギャラルホルンも参戦。彼らは若き血を散らすため空へと上がる」

クッキー:「こっちこっち!」
クラッカ:「ほらこれ!」
クーデリア:「これは・・・。」
クラッカ:「トウモロコシ以外も育てられるか三日月が試してるんだよ。」
クッキー:「農場だけで食べていくのに必要なんだって。」
クーデリア:「三日月がそんなことを。」
クラッカ:「ほとんど枯らしちゃうけど。」
クッキー:「また新しいの植えるんだって。」
クラッカ:「手伝いたいけどお休み終わっちゃうね。」
クッキー:「私たち学校に戻っちゃったら、クーデリア・・・。」
クーデリア:「大丈夫。」
クッキー:「あっ。」
クーデリア:「心配いりませんよ。そのために三日月たちが頑張ってくれてます。」
クッキー・クラッカ:「ふふふっ。」
ククビータ:「私は事務所に戻りますが社長のことお願いします。」
デクスター:「ええ。団長たちが戻るまではこちらにかくまうよう言われてますから。」
クラッカ:「あっち!あっちあっち!」
ククビータ:「早く終わるといいんですがね。」
デクスター:「ええ。」

ラフタ:「ギャラルホルンの航路を堂々と使えるのってな~んかムズムズする!」
ジー:「いつもならアリアドネの監視網を避けて飛んでるからね。」
ユージン:「楽でいいじゃないっすか。」
ジー:「まあね。!」
エンビ:「エイハブ・ウェーブを捕捉。」
トロウ:「固有周波数を確認。」
ヒルメ:「合流予定のギャラルホルン艦艇と一致しました。」
オルガ:「聞いてたより早いな。」
メリビット:「ええ。」
石動:「あれが鉄華団か。」

ザック:「ギャラルホルンから仕事を頼まれるなんてやっぱすげぇな鉄華団は。おっあれってグレイズ?」
デイン:「だな。」
ザック:「少し前まで殺し合ってた相手だろ?よく仲よくできるよなぁ。」
ハッシュ:「早くモビルスーツに乗りてぇ。」

オルガ:「そっちは1隻だけか?艦隊5隻が合流するって話だったはずだ。」
石動:「訳あって足の速い船だけで先行させてもらった。」
ユージン:「その訳ってのは?」
石動:「こちらのデータを。現座標から12時間の宙域で夜明けの地平線団の船を捕捉した。数は3隻。火星からの航路をたどっている船団だ。」
メリビット:「というとクリュセのプラントを襲った部隊を運んできた船でしょうか?」
石動:「おそらくは。この中には組織のトップ、サンドバル・ロイターが乗る旗艦も含まれている。ヤツらの戦力が集結する前にここでたたきたい。」
ユージン:「今なら分散している敵戦力を各個撃破できるってか。まっ戦いの基本だな。」
石動:「どうだろうか?」
オルガ:「そっちは戦艦1隻。つまり俺らに命張れって言ってんだよな?」
石動部下:「・・・!」
石動:「危険に見合う報酬は約束する。ファリド准将も承知のうえだ。」
メリビット:「待ってください。そちらの本隊と合流してからでもよいのでは?」
石動:「サンドバルは狡猾な男だ。所在をつかんだ今を逃したくない。」
ユージン:「どうすんだ?オルガ。」
オルガ:「分かった。その話乗ってやる。」
メリビット:「団長!?」
オルガ:「ただし作戦の指揮権は俺たちがもらうぞ。」
石動:「問題ない。我々が鉄華団の指揮下に入ろう。船に戻りしだいデータリンクの手筈を整える。」
オルガ:「ユージン、そのへんは任せるぞ。イサリビから艦隊をコントロールしてもらうことになるからな。」
ユージン:「お・・・おう!」
石動:「では早速。」

メリビット:「あの男の話どう思いました?」
オルガ:「うそは言ってねぇ。だがなんか隠してるな。妙に急いでやがる。」
メリビット:「それが分かっていてどうして引き受けたんですか?」
オルガ:「今なら鉄華団が作戦の主導権を握れる。手柄は俺らのもんだ。」
メリビット:「急いでいるのは団長も同じですね。」
オルガ:「悪ぃかよ。」
メリビット:「悪いです。でも言っても聞かないんでしょ?もう慣れました。作戦時間まで団員には交代で休息を取らせます。」
オルガ:「ああ、あんたに任せる。」
メリビット:「では団長にはこれより6時間の休息を言い渡します。」
オルガ:「はあ!?」
メリビット:「すでに36時間働き詰めですよ。」
オルガ:「いちいち計ってんのか。」
メリビット:「お嫌でしたらご自分の体くらいご自身で管理してくださいね。」

オルガ:「ミカ、ここにいたのか。」
三日月:「なんでオルガがイサリビにいるの?」
オルガ:「休めって言われて暇なんだよ。」
三日月:「なんだ俺と一緒か。」
オルガ:「しょうがねぇな・・・ったく。作戦のことユージンから聞いたか?」
三日月:「うん。敵の大将を取るチャンスだって。」
オルガ:「今ならギャラルホルンに手柄を持っていかれなくて済む。夜明けの地平線団はテイワズにとっても邪魔な存在だ。ヤツらをたたけばいい手土産になる。」
三日月:「うん。」
オルガ:「共同戦線張ることになったギャラルホルンにも事情はありそうだが・・・。危険な橋だろうと向こう側が見えてんなら渡るしかねぇ。」
三日月:「大丈夫。オルガの道は俺が作るよ。」
オルガ:「・・・ああ、頼りにしてるぜいつもどおりな。」
アトラ:「あそこには入れないな。」

石動艦オペレーター:「そろそろアリアドネが夜明けの地平線団の艦艇を捕捉した宙域に入ります。」
石動:「各員監視を怠るな。」
オペレーター:「エイハブ・ウェーブ確認。」
ヒルメ:「ギャラルホルンから提供された固有周波数と一致。夜明けの地平線団です。」
オルガ:「情報どおりだな。偵察隊からの報告は?」
シノ:「おいおい冗談きちぃぜ。」
オルガ:「なんだ?」
シノ:「くっ!」
ダンテ:「なんだこりゃ・・・3隻って話だったろ!」
デルマ:「こいつは・・・。」
メリビット:「そんな!」
オルガ:「どうした?」
シノ:「オルガ!敵艦は10隻!10隻いんぞ!」
エンビ:「偵察隊からの映像出ます!」
ジー:「3隻だけで他の船を牽引してエイハブ・ウェーブをごまかしたんだね。」
ユージン:「そういうからくりかよ。」
ラフタ:「一杯食わされたか。」

サンドバル:「ふっ敵戦力の各個撃破は戦いの基本であろう。」

メリビット:「団長敵艦よりLCSによる通信です。」
オルガ:「つなげ。」
サンドバル:「俺は夜明けの地平線団団長サンドバル・ロイターだ。」
オルガ:「鉄華団団長オルガ・イツカだ。」
サンドバル:「せめてもの慈悲として降伏する機会を与えてやろう。」
オルガ:「あんたの方こそ俺らに手ぇ出した詫びを入れんなら今のうちだぞ。」
サンドバル:「ふっ。ギャラルホルンの弱兵を付き従え気でも触れたか。」
オペレーター:「海賊が!言わせておけば!」
ユージン:「ふっ。」
オルガ:「そっちこそそれっぽっちの戦力で俺たちをどうにかできると思ってんのか?」
サンドバル:「ちっ。」
メリビット:「団長!あっ・・・。」
サンドバル:「今はイキがることを許そう。目障りなハエほどたたき潰しがいがある。」
オルガ:「ユージン、艦隊の指揮はお前に任せる。いいな!」
ユージン:「言われるまでもねぇ。」
エンビ:「敵艦隊が左右に展開。」
ジー:「こっちを半包囲する気だよ。」
ユージン:「シノたちは一旦船まで下がらせろ。三日月をさっさと出せ。完全に包囲される前に正面を突破する!」
三日月:「モビルスーツを引き付ければいいの?」
ユージン:「頼んだぜ。」
エルガー:「カタパルト展開。出撃どうぞ!」
三日月:「三日月・オーガスガンダム・バルバトス、出るよ。」
トロウ:「ホタルビのコントロールイサリビに預けます。」
メリビット:「今すぐ離脱すれば最小限の被害で逃げきれるのでは?」
オルガ:「そうだな。だが逃げても犠牲は出る。こいつらに犬死にはさせられねぇ。命張る以上俺らは前に進むんだ。」
メリビット:「・・・そちらの状況は?」
石動:「すでに本隊をこちらに向かわせている。到着までしのげばヤツらの不意を突けよう。」
ヒルメ:「敵モビルスーツ隊こっちに来ます!」
メリビット:「続きは終わったあとで。」
オルガ:「昭弘隊の出撃も急がせろよ!」

地平線団オペレーター:「敵艦密集陣形で突っ込んできます。」
サンドバル:「破れかぶれの中央突破か。先頭の艦に砲撃を集中。戦力の差を思い知らせてやれ。」
イサリビ一同:「うわっ!」

地平線団オペレーター:「敵モビルスーツの接近を確認。」
地平線団隊長:「ぐっ!この距離で?うわさに聞く悪魔ってヤツか。一番隊は俺と来い!残りは作戦どおり船をやれ。」
三日月:「ちっ。昭弘そっちにも行ったから。」
昭弘:「見えてる。問題ない。昭弘・アルトランドグシオンリベイクフルシティ、出るぞ!船の護衛が俺たちの仕事だ。体張るぞ!」
ライド:「はい!」
鉄華団員:「おう!」

地平線団隊長:「なんだあのモビルスーツは!くっ!散開して左右から囲め!うっうわっ!」
シノ:「おお~おお~!新しいグシオン調子よさそうじゃねぇか。へっ俺も一度ガンダム・フレームに乗ってみた・・・があっ!ぐぅ~!あっ。」
地平線団員:「ぬっ!ぐわっ!」
ダンテ:「隊長が一人で突っ込むな!」
シノ:「背中を預けてんだよ。」
デルマ:「また来る!」
シノ:「ん?」
ダンテ:「なんだ?グレイズ?」
シノ:「おう助かったぜ。しっかし変な気分だなぁ。あいつらと肩を並べて戦うなんてな。」

地平線団員:「機動性はヤツが上だ!距離を取って包囲する!ぐっ!」
サンドバル:「砲撃の邪魔だ!たかがモビルスーツの1機、さっさと片づけられんのか!」
地平線団員:「ぐわっ!」
地平線団員:「くらえ!ぐわっ!」
三日月:「あの機体、前に・・・。」
石動:「援護する。」
三日月:「そう。じゃあお願い。」

地平線団オペレーター:「敵モビルスーツ排除できません。」
サンドバル:「もうよい!正面のガルム・ロディ隊を下がらせろ!一斉射で蹂躙・・・。うわっ!」
オペレーター:「続けてミサイル来ます!」
サンドバル:「撃ち落とせ!」
オペレーター:「スモーク?」
オペレーター:「ナノミラーチャフだ!敵艦!見失いました!」
サンドバル:「くっ!」
ユージン:「行くぜ~~!!」
昭弘:「当てなくていい。近づけさせんな!」
ライド:「それくらいなら俺だって!」

サンドバル:「かまわねぇから撃ちまくれ!」
地平線団オペレーター:「チャフの効果範囲より離脱!敵艦急速旋回。」
サンドバル:「あのガキども何を!」
地平線団オペレーター:「左翼艦隊の後方に付かれます!」
ユージン:「撃ちまくれ!」
地平線団オペレーター:「七番艦モビルスーツデッキ損傷。八番九番推進力低下。戦線を維持できません!」
サンドバル:「どこまでも忌々しい。回り込んでケツを取れ!」

オルガ:「よくやったユージン。」
ユージン:「おう!」
メリビット:「相変わらずむちゃを・・・。」
オルガ:「モビルスーツデッキに補給の準備をさせろ。ここからは持久戦だ!」

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ライド:「来んな!来んな来んな!はぁはぁ・・・んっ!ああ~くそっ!弾切れ!?しまった!はっ!うおぉ~!」
ラフタ:「よっと。」
ライド:「あっ!」
ジー:「いい根性だ。よくやったねライド。」
ライド:「体張れって昭弘さんが。」
ラフタ:「あいつの言葉はあんま真に受けない方がいいけどね。」
昭弘:「うおぉ~~!!ちっ弾切れか!!うっ!」
地平線団員:「ははっ!今ならヤツは丸腰!」
昭弘:「ぬぅ~!誰が丸腰だって!?」
地平線団員:「なっなんだ!?ああっ・・・ああ~!ああっ・・・があっ!」
昭弘:「使えんじゃねぇか。降伏信号?ちっ!またかよ。」
ラフタ:「武装解除だけしてその辺に転がしておきな。あと昭弘は補給に戻る!」
昭弘:「俺はまだ平気だ!」
ラフタ:「ライドがもう限界。あんたは隊長!ここは私らがもたせるから!」
昭弘:「了解・・・。」

三日月:「ボスの船はさすがに守りが堅いな。まあちまちまやるか。」
地平線団員:「まだだ~!」

サンドバル:「ヒューマン・デブリの方がいい仕事をするなぁ。」
部下:「ヤツらに降伏は許されません。負けて帰る場所もありませんしね。」
サンドバル:「だからこそ獣のように戦える。使い勝手はいいんだが・・・。」
地平線団員:「うわぁ~!」
サンドバル:「これじゃあらちが明かねぇな。ヤツらに本物の海賊ってもんを教えてやれ。」
部下:「ふっ了解。」

三日月:「あっ弾が・・・。」
シノ:「三日月!補給に戻れ!ここは俺たちが代わる!」
三日月:「うん、頼む。」
シノ:「任せとけ~!!」
ダンテ:「ん?なんか出てきた。デルマ下がれ!」
デルマ:「ダンテ!」
ダンテ:「ぐわっ!くっ!」
地平線団員:「逃がすか!ぐわっ!」
シノ:「ダンテ腕を外せ!」
ダンテ:「くそっ!」
シノ:「見たことねぇ機体だ。一旦退いて立て直す!」
地平線団員:「ふっ!」

雪之丞:「推進剤と弾薬の補給!破損した装甲は丸ごと交換だ!いいな!」
団員たち:「はい!」
アトラ:「三日月!」
三日月:「腹減った。」
アトラ:「そう言うと思って・・・はい。ほらこれも飲んで。あっ・・・。」
三日月:「まだある?」
アトラ:「あっ。あっ・・・うん!いっぱいあるよ。どんどん食べて。」
デイン:「腕装甲確認完了。」
ハッシュ:「この人がいちばん動いてるはずなのに推進剤の減りはいちばん少ない。これが・・・。くそっ。」
雪之丞:「三日月、終わったぞ。アトラも出ろ。」
アトラ:「はい!」
三日月:「今度はあったかいの食べたいな。」
アトラ:「じゃあいっぱい作って待ってるね!」
雪之丞:「おらぁ急げ!次ラフタの獅電が戻ってくんぞ!」
ザック:「また~!?」
雪之丞:「これ以上長引くのはよくねぇぞオルガ」

ヤマギ:「団長、グシオンの整備もう少し時間を下さい。こいつ装備が複雑で・・・。」
エーコ:「ライドも出せる状況じゃないよ!」
オルガ:「頼む。なるべく急いでくれ。今は1機でも戦力が欲しい。敵のケツは見えてんだ。あとひと押し・・・あとひと押しで!」

サンドバル:「何が起きた!?」
オペレーター:「砲撃です!」
オペレーター:「左舷前方戦艦5隻を捕捉。」
オペレーター:「ギャラルホルンです!」
サンドバル:「何!?」
オルガ:「石動の本隊か!」
石動:「いやあれはアリアンロッド艦隊だ。」

イオク艦オペレーター:「地球外縁軌道統制統合艦隊所属のハーフビーク級1隻と民間船籍の2隻を確認。」
イオク:「民間?ヤツらはなんだ?」
ジュリエッタ:「存じ上げません。」
イオク:「ぐぐっ・・・。」

部下:「イオク様の率いる第二艦隊が戦闘状態に突入しました。」
ラスタル:「そうか。」
部下:「同宙域では艦隊と共に民間組織の艦艇を確認したそうです。」
ラスタル:「民間組織?」
部下:「鉄華団とかいう。」
ラスタル:「アーブラウの事件に関わった連中か。マクギリスとつながりがあるといううわさは本当だったらしいな。鉄華団とマクギリス。この名を聞けばたぎらずにはいられんか」
ヴィダール:「待っていろ、マクギリス。」

デルマ:「なんだ?こいつら味方じゃないのかよ!?」
シノ:「大丈夫か!?デルマ!くそっ!どうなってんだオルガ!」
オルガ:「あの連中はなんだ!?」
石動:「ラスタル・エリオンを総司令とする月外縁軌道統合艦隊。」
メリビット:「つまりあなたの上官とは指揮系統が別の部隊だと?」
石動:「ああ。」
オルガ:「ちっ。作戦を急いだ理由はこれか。」
石動:「サンドバルの身柄は我々で押さえたい。」
オルガ:「当然だ。モビルスーツ隊に伝えろ!あとから出てきたギャラルホルンとはできるだけ交戦を避けろ。敵大将だけを狙え!」

サンドバル:「許さん!許さんぞ鉄華団ギャラルホルンに尻尾を振って増援なんぞ呼びおってからに!」
オペレーター:「団長!このままでは・・・。」
サンドバル:「撤退だ!艦隊はデブリ帯に針路を取れ!」
オペレーター:「どちらへ!?」
サンドバル:「連中の目を引き付ける。同胞に伝えよサンドバルが出るとな!」

部下:「お待ちくださいイオク様!この場は我々にお任せください。」
部下:「イオク様が出撃するほどの敵ではありません。」
イオク:「海賊風情とはいえ全力でたたき潰すのがクジャン家の教えだ。」
部下:「しかしイオク様の身に何かあれば・・・。」
イオク:「何もないさ。俺にはレギンレイズがある。」
部下:「いえしかし・・・。」
ジュリエッタ:「お守りは私がしますのでさっさと出してください。彼らに先を越されます。ジュリエッタ・ジュリスラスタル様のため出撃する!」

サンドバル:「サンドバル・ロイターユーゴーが出る!ギャラルホルンめ、忌々しい。勝ちはやらんぞ鉄華団!」
ギャラルホルン兵:「とどめ!ぐわっ。なんだ!?放せ!」
サンドバル:「邪魔だ~!」
シノ:「敵の大将をやれっつったってよぉ、そいつは船にいんだろ!?」
ダンテ:「いや違う。モビルスーツに乗ってんぞ。鹵獲した敵モビルスーツから抜き取ったデータを送る。こいつだ。」
オルガ:「ミカ見えてるか?」
三日月:「うん。あれか。」
サンドバル:「聞け!夜明けの地平線団に刃向かう愚かなる者たちよ!」
メリビット:「あの機体から?」
サンドバル:「これが貴様らの末路である!」
ギャラルホルン兵:「ぐわぁ~!」
サンドバル:「命を捨てる覚悟のある者だけかかってこい!」
石動:「海賊が!」
サンドバル:「このサンドバルが相手をしてやろう。」
オルガ:「やっちまえミカ!!」
サンドバル:「なんだ?」
ジュリエッタ:「これは私の獲物です。」
三日月:「邪魔だな・・・あんた。」

 

ザック:「次回、機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ『出世の引き金』。ああ~出世したい!ザック・ロウでした。」

鉄血のオルフェンズ 第27話 嫉心の渦中で

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鉄血のオルフェンズ 第27話 嫉心の渦中で

ハッシュ:「あっ。なんだ?ぐっ!な・・・何なんだよ。」
デイン:「バルバトス・・・」
ハッシュ:「あれが?」
デイン:「形は少し変わってるけど間違いない。帰って来たんだ三日月さんが。」
ハッシュ:「はあ?三日月ってあの使えない・・・。」
デイン:「そうか。お前が入団したときにはもうバルバトスは修理に出ていたから。」
ハッシュ:「だからなんだよ!たったひと月先に入っただけで先輩面か。」
三日月:「ぐっ!」
デイン:「『鉄華団の悪魔』。常に最前線で戦う三日月さんに敵が付けた二つ名だ。バルバトスに『阿頼耶識』でつながった三日月さんは特別なんだよ。」
ハッシュ:「阿頼耶識・・・。」
三日月:「あっ。」
地平線団員:「なんてヤツだ!」
地平線団員:「一瞬でモビルスーツを3つも!どうすんだよ!?」
地平線団員:「どうするったって・・・。くそっ化け物め。」
シノ:「な~によそ見してんだ、おらぁ!」
地平線団隊長:「こいつすばしっこい!」
シノ:「でやっ!ったりめぇだ!こいつにゃ先代流星号から戦闘データと阿頼耶識を受け継いでんだからな!あっ!」
地平線団隊長:「ここまでか!」
ダンテ:「逃がすか!」
デルマ:「おう!」
三日月:「あっ待って。」
デルマ:「なんでだよ?」
三日月:「なんかバルバトス動かなくなった。」
ダンテ:「はあ!?」
デルマ:「むちゃするからだよ。あんな速度で落ちてくるとか!」
ダンテ:「せっかく直したばっかりなのによぉ!」

メリビット:「敵は全てこちらの索敵範囲から離脱したそうです。追撃は?」
オルガ:「やめとこう。こっちも立て直すのに時間がかかる。しかし『夜明けの地平線団』か・・・。」
メリビット:「厄介な相手に目を付けられましたね。」

ハッシュ:「あれがバルバトス・・・。」
シノ:「おい三日月!早く降りろ!片づけらんねぇだろ!」


アリウム:「なんてザマだ!子供相手にいいように遊ばれて。これではますますあの小娘をつけあがらせるだけじゃないか。どうするつもりだね!?」
サンドバル:「貴様に手の内を明かす必要はない。」
アリウム:「はあ?」
サンドバル:「鉄華団との件はすでに貴様とは関係がない。夜明けの地平線団の名誉と誇りに懸けてヤツらは必ず始末する。」
アリウム:「そ・・・それはなんとも頼もしい。しかしだね、ヤツらの背後にはテイワズやアーブラウの蒔苗もいる。こちらは大金を払ってるわけだしね、もう少し情報を共有し合っても・・・。」
部下:「活動家風情が誰に物ぬかしてやがる。」
アリウム:「しかし・・・。」
サンドバル:「相手が鉄華団であろうと誰であろうと、俺たち海賊がやるべきことは変わらない。倒して剥いで奪う!」

部下:「ノブリス様。」
ノブリス:「ん?」
部下:「テラ・リベリオニスのアリウム・ギョウジャンから連絡がありました。至急の用件だと・・・。」
ノブリス:「またか。クーデリアのように使い勝手もあるかと思ったが、あれにはもう利用価値はないな。」
部下:「では・・・。」
ノブリス:「ほっとけ。それよりおかわりだ。」
部下:「はっ。」

オルガ:「しばらくあんたには桜農場に避難してもらう。夜明けの地平線団がこのまま黙ってるとは思えねぇ。もう少し事態が落ち着くまでは・・・。」
クーデリア:「はい。」
ユージン:「で、どうするんだよ?夜明けの地平線団相手にやらかすか?」
オルガ:「可能だと思うか?」
ユージン:「だよな。夜明けの地平線団っていやぁ艦艇10隻の巨大集団だ。モビルスーツの数だって・・・。」
オルガ:「だがそいつらに鉄華団が目を付けられた事実は変わらねぇ。」
ユージン:「そりゃあ・・・。」
オルガ:「遠くない未来一戦交えるのは避けられねぇだろう。不可能を可能にできなきゃ鉄華団は終了だ。」

シノ:「不具合があったらすぐに報告しろよ!ちょっとした見逃しが命取りになるぞ!これが終わったら飯だからよぉ気合い入れていけよ。」
ザック:「飯なんて食えないっすよ・・・。」
シノ:「ああっ?」
ザック:「死んだっていいから戦ってみてぇって思ってたけど、まさか本当に死んじまうなんて・・・。」
昭弘:「辞めるんなら今のうちだぞ。」
シノ:「昭弘。」
昭弘:「鉄華団は辞めるも辞めないも自由だ。生きるも死ぬも自分で選んでいいんだ。お前らも俺たちは止めねぇぞ!団長もな!」

ダンテ:「なあなあいいだろ?こいつでプシュ~っとスプレーするだけ!」
エーコ:「はあ?何それ?」
ダンテ:「撃墜マークだよ!俺の獅電にさ・・・。」
ラフタ:「ダンテ!あんた一人で倒してないでしょ!?」
ダンテ:「ああっ・・・えっ?」
ジー:「ちゃんとレコーダーに残ってんだよ。」
エーコ:「ったく何を言いだすのかと思えば。」
ダンテ:「いやでも・・・。」
ライド:「そうだぞ!調子乗ってんじゃねぇよダンテ。」
ダンテ:「別に乗ってねぇよ!」
ライド:「だいたい三日月さんがバルバトスと一緒に持ってきた追加の獅電が来るまではお前の専用ってわけじゃねぇんだからな。」
ダンテ:「そりゃもう昭弘のグシオンと一緒に軌道上に来てんだろ?地球支部に送る分も一緒に!」
ライド:「あぁ~あ、もう一日早く着いてりゃ俺ら二番隊も実戦に出れたのに。」
ラフタ:「んじゃあいつ実戦に出てもいいようにまたしごいてあげるよ。」
ライド:「ええっ!?」
ジー:「ダンテ、あんたもね。」
ダンテ:「お・・・俺もう実戦やったんすけど!」
ジー:「うるさい。」
エーコ:「いいから手ぇ動かして!」

雪之丞:「はぁ~。下ろしたてのバルバトスルプスが早速このザマかよ。乱暴に扱うにも程があんだろ、ったく。で、どうだった?ルプスの具合は。」
三日月:「ルプス?」
雪之丞:「テイワズの整備長が付けてくれた新しい名前だろうが。」
三日月:「バルバトスはバルバトスでしょ?ちゃんと直ってたよ。」
雪之丞:「おめぇなぁ・・・。」
クーデリア:「お久しぶりです、皆さん。」
雪之丞:「おう。」
クーデリア:「三日月もお久しぶりです。」
三日月:「うん、久しぶり。」
雪之丞:「三日月、おめぇちょっと出てこいよ。積もる話があるんだろう。」
三日月:「なんで?」
雪之丞:「いいからほれ!」

クーデリア:「お元気でしたか?」
三日月:「うん。」
クーデリア:「何度かここにも足を運びましたが三日月はいつもいないので。」
三日月:「ああ~・・・うん。」
クーデリア:「団長が言っていました。戦闘の必要があるときにはいつもバルバトスがいちばん前にいると。」
三日月:「まあ他のヤツと違って俺にできる仕事はそれくらいだから。」
アトラ:「クーデリアさん!来てたの?ちょうどよかった。」
クーデリア:「アトラさん。」
アトラ:「あのねクーデリアさんに渡したいものあったの。これ。」
クーデリア:「私に?」
アトラ:「うん。三人おそろい!これでどこにいたっていつでも一緒だよ。」
クーデリア:「あっ・・・。」
三日月:「俺の最近臭うんだけど。」
アトラ:「どれ?これ三日月のにおいだよ。血みたいなにおい。気になるんなら洗ってあげるよ。行こう。」
三日月:「うん。」
アトラ:「クーデリアさん。」
クーデリア:「えっ?」
アトラ:「行きましょ。」

ユージン:「何なんだよ。このくそ忙しいときに!」
団員:「すみません。なんか変なおっさんが・・・。」
ユージン:「おっさん?」
トド:「ぃやっは~!ユージン副団長。」
ユージン:「なんだよあんたか。」
トド:「おいこいつら新入りか?取引先の顔と名前ぐらいお前ちゃんと教え込んどかなきゃダメだよチミ。」
団員:「偉い人なんですか?」
ユージン:「あえて言うならえらい面倒な人だな。」
トド:「かあ~!さすが副団長。言うことがウイットに富んでるねぇ。俺が目を掛けてやっただけのことはある。」
ユージン:「ああ~殺してぇ。」
トド:「まあまあそうカリカリすんなって。栄養足りねぇんだろう。あっそうだガキ、飴ちゃんあげよか?」
団員:「マジっすか!」
ユージン:「んなもんで喜ぶな!」
トド:「まあまあ。おめぇにも喜ぶ知らせがちゃ~んとあるんだぜ。うちのボスからな。」
ユージン:「はあ?」

オルガ:「仕事を頂けるのはありがたいんですがねぇ。こっちは今立て込んでるんですよ。ええ~・・・。」
マクギリス:「モンタークでかまわないさ。私が君たちの力を借りているのはすでに『公然の秘密』になっているからな。」
オルガ:「で、用件は?」
マクギリス:「夜明けの地平線団の討伐。」
オルガ:「なっ!?ふっ・・・。こっちの動きは全部お見通しってか。だがなぜあんたが海賊退治なんか・・・。」
マクギリス:「夜明けの地平線団は地球圏にまで手を伸ばす神出鬼没の大海賊だ。その捕捉には我々も手を焼いていてね。」
オルガ:「はぁ・・・。」
マクギリス:「できるかぎりのことはしよう。石動という私の部下をそちらへ向かわせた。彼は夜明けの地平線団の内情に詳しく腕も確かだ。」
オルガ:「俺らは餌ってわけか。」
マクギリス:「信用してはもらえないかな?」
オルガ:「もともとあんたを信用なんてしちゃいない。だが引き受けさせてもらいますよ。」
マクギリス:「ほう。疑いながらなぜ?」
オルガ:「俺たちが最短で目的にたどりつくために。」

マクマード:「お前らが夜明けの地平線団を?」
オルガ:「はい。テイワズにとっても航路を荒らすヤツらは目障りかと。」
マクマード:「まあな。だが・・・。」
オルガ:「獅電の実力を見せテイワズの新型フレームを売り込むチャンスでもあります。」
ジャスレイ:「ふんっ。」
マクマード:「ふっなるほどな。分かった好きにやれ。」
オルガ:「はい。おやじに恥はかかせません。」
ジャスレイ:「おやじ、何あいつらを好き勝手やらせんのよ?ガキら相手に好々爺気取っても意味ないでしょう!」
マクマード:「ならお前が行くか?夜明けの地平線団狩りによぉ。」
ジャスレイ:「いや~ご冗談でしょう。海賊なんてゴリゴリしたヤツらを相手にすんのは下のヤツらで十分です・・・。」
マクマード:「なら文句はねぇだろ。」
ジャスレイ:「うっ・・・。」
マクマード:「ふっ。面白い育ち方をしてるじゃないか、名瀬。あの坊主どもは。」

エドモントン近郊
鉄華団地球支部
ラディーチェ:「話が違うでしょう。月末には獅電を地球支部に送ってくれる手筈になっていたじゃないですか。今あるランドマン・ロディだけじゃ限界だってご存じでしょう?」
チャド:「そりゃあまあ・・・。けど本部は夜明けの地平線団を相手にするんだ。頭数が必要なのは分かるだろう?」
ラディーチェ:「それは本部の問題でしょう?地球支部はその戦闘には関与しないので関係は・・・。」
チャド:「本来ならこっちから増援を送るべきところだ。それを団長はこっちの現状を考えてそれは言ってこない。そのことをよく考えて・・・。」
ラディーチェ:「現状・・・ね。」
チャド:「ん?」
ラディーチェ:「備品の不足にアーブラウ正規兵との関係性。こちらの現状は問題が山積みです。しかし本部は改善策を出すどころか足を引っ張るばかり。これでは・・・。」
チャド:「ラディーチェさん、地球支部も本部も同じ鉄華団だ。俺たちはオルガの・・・団長の言葉を信じてついていく。それが鉄華団だ。」
ラディーチェ:「・・・話にならない。」
チャド:「はぁ・・・。」

正規兵:「なんだと!?もう一度言ってみろこらぁ!」
アストン:「ここでは鉄華団のやり方に従ってもらう。」
正規兵:「何を!?」
タカキ:「どうしました!?」
正規兵:「どうしたも何もこいつ何なんだよ!ガキのくせに偉そうに!」
アストン:「教えてもらう方が偉そうなんて聞いたこともない。」
正規兵:「何を!?」
タカキ:「アストン!す・・・すみませんよく言っときますんで。ほらアストンも。」
アストン:「ふんっ。」
タカキ:「アストン!」

タカキ:「ほら食べなよ。」
アストン:「これ・・・。」
タカキ:「とりあえず食べて。」
アストン:「説教されるのかと思った。」
タカキ:「いやアストンは間違ってないよ。でも正規兵の人も悪くないんだと思う。プライドってもんもあるだろうしさ。しかたないよ。」
フウカ:「味どうですか?」
アストン:「うまい。」
フウカ:「ほんとですか!」
アストン:「うん。昔はゴミばっか食ってたから今はなんでもうまい。」
フウカ:「ゴミよりましってこと・・・。」
アストン:「あっ・・・そうじゃなくって。」
タカキ:「大丈夫分かってるって。フウカ、お茶くれる?」
フウカ:「うん。」
アストン:「寂しくないのか?」
タカキ:「ん?」
アストン:「火星を離れて。」
タカキ:「ううん。ここの生活は気に入ってるんだ。フウカと一緒に暮らせて学校にも入れてやれて。それに友達もいるしね。」
アストン:「えっ・・・。」
タカキ:「あれ?ごめんなれなれしかった?」
アストン:「あっ・・・いや。」
フウカ:「お兄ちゃんカップ出しといて。」
タカキ:「了解。あの赤いのでいいの?」
フウカ:「お客さん用のやつ。」

雪之丞:「おっ今日のスープもうんめぇなぁ。」
アトラ:「へへへ~。頑張る整備班の皆さんに本物の鶏肉入りですから。」
ヤマギ:「生き物の肉は俺いいや。」
デイン:「うっす。」
アトラ:「ちょっと!もう~三日月みたいなこと言って。」
ヤマギ:「俺はあそこまでひどくないよ。」
ハッシュ:「いいっすか?」
アトラ:「あれ?ハッシュ君だっけ?ご飯足りなかった?」
雪之丞:「どうした?」
ハッシュ:「雪之丞さん、俺をモビルスーツに乗せてもらえませんか?」
雪之丞:「はあ?おめぇがか?」
ハッシュ:「マニュアルなら全部読みました。」
ヤマギ:「マニュアルって・・・。モビルスーツを操縦するにはそれだけじゃ・・・。」
ハッシュ:「必要なら阿頼耶識の手術も受けます。」
アトラ:「・・・!」
雪之丞:「おめぇ年はいくつだ?」
ハッシュ:「17です。」
雪之丞:「その年じゃ阿頼耶識の適合手術はもう受けらんねぇ。残念だがな。」
ハッシュ:「なんでです?」
雪之丞:「なんでって・・・おめぇの年じゃもうナノマシンが定着しねぇんだよ。」
ハッシュ:「とりあえず試してくださいよ。いいっすよ別に失敗したって。」
アトラ:「ダメだよ!そんなこと簡単に言って・・・。阿頼耶識の手術ってとっても危険なんだよ!?下手したら死んじゃうんだから!」
ハッシュ:「分かってますよ。」
アトラ:「分かってないよ!団長はね、みんなのためを思って手術を禁止したんだから!」
ハッシュ:「あんたに何が分かんだよ。いいからどけ!」
ヤマギ:「三日月。」
アトラ:「あっ三日月これは・・・。」
三日月:「何?これ。」
ハッシュ:「なんでも・・・ぐっ!」
三日月:「これは、何?」
ハッシュ:「いっ!は・・・放せ。うっ!」
雪之丞:「おい、いいかげんにしねぇと折れちまうぞ。」
アトラ:「ほんとにただおしゃべりしてただけだから。」
三日月:「そう?いじめられてなかった?」
アトラ:「私いじめられっ子じゃないよ!」
ハッシュ:「なんで・・・。」
三日月:「ん?」
ハッシュ:「なんであんたはよくってあいつは・・・。」
三日月:「『あいつ』?」
ハッシュ:「くっ!もういいです。すいませんした。」
三日月:「なんかごめんな。」
ハッシュ:「いえ。」
雪之丞:「なんだ?ありゃ。」
アトラ:「んん・・・変わった子だね。」

デイン:「死ぬのは怖くないのか?」
ハッシュ:「ああ?怖くねぇヤツいんのか?」
デイン:「だな。」
ハッシュ:「でももっと怖ぇもんがある。」
デイン:「あっ・・・。」
ハッシュ:「俺はスラムの出でさ。親のいないガキ同士で集まって暮らしてたんだ。」

子供:「へへっ大漁大漁!」
子供:「大漁~!」
ハッシュ:「おいそんな走んなよ!」

ハッシュ:「ビルス?」

ハッシュ:「ビルスは俺らの兄貴分だった。俺たちの生活を楽にしてやるって兵士になるってスラムを出てった。なのに戻ってきたビルスは腰から下が動かなくなってた。」

ハッシュ:「ビルス!腹減ったろ?いつもの残飯だけど食堂のおっちゃんがおまけしてくれて・・・」
ビルス:「阿頼耶識って手術、俺失敗したんだって。もう産廃なんだってさ」
ハッシュ:「えっ?」
ビルス:「もう使い物になんねぇんだって」
ハッシュ:「何言ってんだよ。そんなケガすぐよくなるよ。だってビルスは俺たちん中でいちばんすげぇんだからさ」
ビルス:「俺はすごくなんかなかったんだよ」
ハッシュ:「ビルス・・・」
ビルス:「もっとすげぇヤツがいっぱいいたよ。俺の隣にいたヤツなんて俺よりもずっと小さくってそれなのに同じ手術3回も受けてピンピンしてた。俺とは違って」
ハッシュ:「やめろよ」
ビルス:「ダメだったんだよ、俺は」
ハッシュ:「やめろって!」
ビルス:「ごめんな。お前ら楽させてやりたかったのに・・・」
ハッシュ:「くっ!」
ビルス:「それなのに・・・こんなお荷物に・・・産廃になっちまって本当にごめんな」

ハッシュ:「俺たちみんな思ってたんだ。ビルスについていきゃあなんとかなるって。なのに・・・。だから俺が次のビルスにならなきゃなんねぇんだ。俺は絶対にモビルスーツに乗ってみせる。そして三日月・オーガスを超えてみせる。俺についてきゃあこんなくそみてぇな世界でもなんとかなるって。お・・・おい。」
デイン:「頑張れ。」
ハッシュ:「調子狂うな。」

イオク:「まさか火星で海賊相手に戦うはめになるとはな。マクギリス・ファリド・・・あの男は一体何を考えている。」
ジュリエッタ:「ご安心ください。イオク様は私がお守りいたします。私はラスタル様に拾ってもらった恩は忘れません。イオク様には別段思い入れはありませんが、ラスタル様のためにも必ずお守りいたします。」
イオク:「なっ!」
ジュリエッタ:「実際マクギリス程度ではラスタル様の敵になどなれるはずがありません。むしろ気になるのはあの男。」
イオク:「ああ、あいつか。しかし今回のマクギリスの動きはあいつの進言から判明したことだぞ。」
ジュリエッタ:「私はあの男がどうにも信用ならないのです。」

ラスタル:「どうだ?体調は。イオクとジュリエッタを・・・っと。現場に向かわせた。マクギリスは石動を出したようだ。君の予想どおりにな。」

オルガ:「よう、ここにいたのかミカ。」
三日月:「オルガ、どうしたの?」
オルガ:「な~に、また忙しくなりそうだからよ。頼むぜミカ。」
三日月:「うん。」


次回予告(イオク):「次回、機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ『夜明け前の戦い』。クジャン家当主イオク・クジャンレギンレイズ、出るぞ!このイオク・クジャンの勇姿、その目に刻め!」

 

鉄血のオルフェンズ 第26話 新しい血

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鉄血のオルフェンズ 第26話 新しい血

三日月:「もうすぐ夜明けだね。」
オルガ:「ああ。いよいよ歳星へ出発だ。そこでテイワズと盃を交わしゃあ、俺らはいよいよ名瀬の兄貴と肩を並べることになる。テイワズの直系団体だ。この規模の農場だけじゃまだまだ金は足りねぇ。鉄華団に入りてぇって居場所のねぇヤツらもわんさと集まってくる。いつかはまっとうな商売だけでやっていく。そのためにも最短で行く。どうせ止まれねぇならなりふり構っちゃいられねぇ。まごついてる暇なんかねぇんだ。ビスケットだったら俺を止めたかな?」
三日月:「俺には分からないよ。」
オルガ:「ふっ。」
三日月:「ただオルガが止まらないかぎり俺も止まらない。これまでもこれからも。」
オルガ:「朝だ。」

ナレーション:「蒔苗さんがアーブラウ代表となり、ギャラルホルンの腐敗が暴かれたことで世界は少しだけ、でも確実に変わっていった。鉄華団、代表指名選挙を巡る戦いで一躍名を上げた彼らはハーフメタル利権を手土産についにテイワズの直系団体となる。そしてギャラルホルン頼みだったアーブラウの防衛力強化のため、正規軍の軍事顧問を任命され地球支部を開設。混乱する情勢の中でその実績を買われ、同業者も羨む急成長企業となった。クーデリアさんはテイワズと協力し、アーブラウ植民地域のハーフメタルの採掘、一次加工、輸送業務を行うアドモス商会を設立。また鉄華団と提携して桜農園の敷地内に孤児院を設立。社会的弱者への能動的支援と火星全土の経済的独立のため、日々奔走している。その反面でギャラルホルンは社会的信用を失い、世界の治安はより悪化する結果となった。鉄華団の活躍により少年兵の有用性が示された結果、子供たちは戦場へ大量に投入されヒューマン・デブリも増加。また戦力としてのモビルスーツの重要性も再認識され、各地で大戦期のモビルスーツの復元と改修が進み、モビルスーツの総数は爆発的に伸びている。力なき子供たちが搾取される世の中はいまだ続く。」

雪之丞:「ゆっくりゆっくりだ。こんな所で傷付けたら承知しねぇぞ!」
ハッシュ:「失礼しま~す。予備隊のハッシュ・ミディですけど、獅電の動作テストが始まるって・・・。んだよ誰もいねぇじゃねぇか。ったく・・・。うわっ!んんっ・・・なんだこの人か。ま~た寝てる。何なんだろうなほんと。他の人は鬼神とか悪魔とか言ってるけどこんなのただの産廃だろ。」
ヤマギ:「そういうのは俺に聞こえないとこで言ってね、これからは。」
ハッシュ:「ああっいや・・・。」
ヤマギ:「まあしかたないか。バルバトスもグシオンも今はテイワズで改修中。入ってきたばかりの君はまだ本当の三日月を見てないからね。」
ハッシュ:「ん?」
ヤマギ:「獅電の件は了解。行こうデイン。」
デイン:「うっす。」
ヤマギ:「それ終わったらそのまま新兵訓練行っていいからね。」
デイン:「うっ・・・す。」
ハッシュ:「なんだよ、本当って。」

シノ:「おらぁ~!ペース落ちてんぞ!走れ走れ新入りども!」
ザック:「ああ~違う地平が見えてきたっす~。」
シノ:「ザック!もう一周行くか!?」
ザック:「ええ~!?」
ユージン:「おいシノ、あんま厳しくすっと一軍のじじいどもと変わらねぇぞ。」
シノ:「分かってるけどよぉ、適当に甘くしてそれで死なれたら目覚め悪ぃしよ。おめぇは優しくしてやれよ。嫌われんのは俺だけで十分だからよ副団長さん!おお~あっちはもう模擬戦かよ。」

ラフタ:「へへへん。」
ダンテ:「くっそ!」
ジー:「ダンテ!反応遅い!」
ダンテ:「んなこと言われても・・・。」
ラフタ:「ほらよそ見!」
ダンテ:「くっそ~!」
雪之丞:「ったくダンテの野郎。」
エーコ:「獅電のイオ・フレームは百里百錬をベースにテイワズが開発したマスプロダクトモデルですからね。」
雪之丞:「さすがに・・・。練度が違うか。」
ラフタ:「もう~勘弁してよね!あんたらが使い物になんないと・・・。」
ジー:「うちら名瀬んとこに帰れないんだからね!」
雪之丞:「なんかすまねぇな。」
エーコ:「いえ・・・。」

団員:「かっけぇ。」
団員:「あれがモビルスーツかぁ。」
ザック:「はあ~すっげぇな。あれ初めて乗ってんだろ?」
デイン:「うん。」
ハッシュ:「あれが『阿頼耶識』の力か。」
ザック:「ああ~なるほど。だよな。じゃなきゃあんなふうに動けるはず・・・。」
シノ:「獅電阿頼耶識は付いてねぇよ。」
ザック:「えっそうなんすか?」
シノ:「あれは厄祭戦時代のシステムで今じゃよく分かんねぇことが多すぎてテイワズの新しいシステムにはのせられねぇんだと。」
ハッシュ:「でもそれモビルスーツ以外でも使えるんでしょ?」
シノ:「あっ?」
ハッシュ:「モビルワーカーだって宇宙で働くときだって。」
団員:「確かに。」
団員:「ちょっと手術するだけでそんな力が手に入るんだもんなぁ。」
ザック:「な~んで団長は俺らにはしてくれねぇんだろう?」
団員:「だよな。」
団員:「ずりぃよ。」
シノ:「お前ら・・・。」
ユージン:「俺らはな、何もすき好んで手術を受けたわけじゃねぇ。こんな博打みてぇな手術に頼んなくていい。そういう世界をこれからお前らと作っていくんだよ。」
ザック:「はあ・・・。」
シノ:「ふっ。さてとお前らもう十分休んだろ。追加は10周くれぇでいいか?」
ザック:「ええ~!?」
シノ:「おらぁ走れ走れ~!」
ザック:「ああ~!」

シノ:「さすがいいこと言うね副団長。」
ユージン:「オルガがよぉ・・・。」
シノ:「ん?」
ユージン:「団長が似合わねぇまねやってんだ。俺もちったぁ役に立たねぇとよ。」
シノ:「だな。」

オルガ:「おい、なんかここ数合わなくねぇか?」
団員:「えっああっ・・・すみません。」
オルガ:「他の2つはチェック終わったぞ。」
デクスター:「はい。ありがとうございます。」
メリビット:「名瀬さんからQCCSで連絡が入っていま・・・。」
オルガ:「兄貴が!?あっ・・・ああ分かった。向こうで受ける。回してくれ。」
メリビット:「はい。」
オルガ:「ああ~それとエイゼン商会が新しい事務所開くって話、花出すの忘れんなよ。」
団員:「あっはい!」
デクスター:「頑張ってますねぇ団長。最初は机に座ってるのもつらそうだったのに。」
メリビット:「ええ本当に。」

名瀬:「どうだ調子は?オルガ。」
オルガ:「まあぼちぼちです。」
名瀬:「何言ってんだ。お前はハーフメタルってシノギテイワズにもたらした英雄だぜ。まあそれを疎ましく思うヤツもいるだろうが・・・。」
オルガ:「兄貴・・・。」
名瀬:「まあそりゃ俺も同じだ。お互いぽっと出は疎まれるもんさ。」
オルガ:「テイワズ全体の輸送網を仕切ってるタービンズと俺らじゃ格が違う。鉄華団が買われてんのはギャラルホルンに一発かましたっていう戦闘力くらいのもんです。」
アミダ:「不服かい?」
オルガ:「んなこと口が裂けても言えやしません。テイワズ製新型モビルスーツの格安提供、それにバルバトス、グシオン、2台のガンダム・フレームの改修もテイワズ持ち。ありがたいことです。けど俺らはここで終わるつもりはありません。」
名瀬:「ふっ。ああ、楽しみにしてるぜ、兄弟。」

アリウム:「いや~私も鼻が高い。あの『ノアキスの七月会議』にまだ無名だったあなたを登壇させた甲斐があったというものです。革命の乙女、クーデリア・藍那・バーンスタイン。」
クーデリア:「その節はお世話になりました。ギョウジャンさん。」
アリウム:「いえいえ。それで今日伺ったのはほかでもない。来月クリュセで再びこのアリウム・ギョウジャンが主催する大きな集会を開くのですが、ぜひそこで再びひと言・・・。」
クーデリア:「申し訳ありませんが、今は公の場での発言は控えたいと考えています。」
アリウム:「ふむ・・・なるほど。『今は』ですか。そういえば月末にはアーブラウ以外の各植民地の方々を招いてハーフメタル採掘現場の視察を行うそうですねぇ。」
クーデリア:「その話どこで・・・。」
アリウム:「その視察、私もクリュセの思想家の代表としてお手伝いしましょう。」
クーデリア:「はい?」
アリウム:「あなたの思想はもともと私の影響を強く受けていた。その私が隣に立てば必ずお力になれるでしょう。」
クーデリア:「あの・・・。」
ククビータ:「失礼します。社長、そろそろ次の予定の時間ですが。」
アリウム:「失礼だな。まだ私が・・・。」
クーデリア:「ありがとうククビータさん。ギョウジャンさん、今のお話はお断りします。」
アリウム:「なっ!?」
クーデリア:「私の今の活動に特定の思想は必要ありません。今は口だけで動ける時代ではないのです。」
アリウム:「・・・」

ククビータ:「あの男の率いる活動家団体、テラ・リベリオニスは今や風前のともし火ですからねぇ。有名人の社長の名前を使ってもう一度いい思いをしたいんでしょう。まったくなんて小さな男だ。」
クーデリア:「しかし彼は視察の件を知っていました。侮っていい相手ではありません。」

部下:「どうでした?反応は。」
アリウム:「話にならん。」
部下:「では・・・。」
アリウム:「あの男に連絡を取れ。」
クーデリア:「鉄華団に連絡を取ってください。」

生徒:「ええ~!本当に鉄華団が迎えに来るの~?」
クッキー:「たぶんね。」
クラッカ:「きっとね。」
生徒:「決まってんだろ。だってこいつらの兄ちゃんって火星のために死んだ鉄華団の英雄だぜ!」
生徒:「名誉の戦死だ!」
生徒:「かっこいい!」
生徒:「すご~い。」
生徒:「俺も鉄華団に入りたいな~。あっ。ふふっ。」
生徒:「あっあれじゃない?」
生徒:「ほんとだ。」
生徒:「あれが鉄華団?」
生徒:「すご~い。」
クラッカ:「わあ~!」
クッキー:「あれって!」

アトラ:「どう?寄宿舎の生活は慣れた?お金持ちの子ばっかりなんでしょ?いじめられてない?」
クッキー:「大丈夫だよ。」
クラッカ:「うん。お兄ちゃんが入れてくれた学校だもん。もう三日月より難しい本読めるよ。」
三日月:「俺だって前より読めるようになったし。」
クッキー:「早くおばあちゃんに会いたいな。」
クラッカ:「春休み中はいっぱいおばあちゃんのお手伝いするんだ!」
クッキー・クラッカ:「きゃあ~!」
アトラ:「ば・・・爆発!?」
三日月:「アトラ、エンジンはそのまま。ベルトは外しておいて。」
アトラ:「えっ?」
団員:「車が爆発したようです。こちらに負傷者はなし。詳しいことは今確認していますが・・・。」
三日月:「分かった。俺も出る。」
クッキー・クラッカ:「ダメ!」
クラッカ:「行かないで三日月!」
クッキー:「お願い、危ない所に行かないで・・・。」
三日月:「・・・」

男性:「またテロかよ。」
男性:「ギャラルホルンは何やってんだよ。」

オルガ:「双子はどうだった?」
三日月:「元気だったよ。」
オルガ:「そうか。」
三日月:「で?」
オルガ:「明日一番でおやっさんとバルバトスを受け取りに行ってもらう。」
三日月:「分かった。」
オルガ:「普通『なんで?』とか・・・。」
三日月:「仕事でしょ。」
オルガ:「ふっ。2週間後、お嬢さんの案件だ。少しきな臭くてな。まあそれでも間に合うかは微妙だが・・・。」
三日月:「間に合わせるよ。」
オルガ:「ん?」
三日月:「それがオルガの命令ならね。」
オルガ:「ああ、頼むぜ、遊撃隊長。」

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オルガ:「ってわけで来週末、アドモス商会の仕切りで採掘現場の視察が行われる。そこで・・・。」
ユージン:「そいつの護衛任務が俺たちの次の仕事ってわけだ。」
ザック:「うわっお姫様と一緒!?」
シノ:「はあ?んだそりゃ?」
ザック:「クーデリアさんに決まってんじゃないですか。」
シノ:「はあ?」
ユージン:「いいか。これがお前らの初陣になる。」
一同:「あっ・・・。」
ハッシュ:「初陣・・・」
ユージン:「とりあえずモビルワーカー隊として昭弘の二番隊に入ってもらう。」
昭弘:「うん。ああ~いいか・・・。」
ライド:「いいか!訓練じゃねぇんだぞ。しっかり気ぃ入れろよ!俺ら二番隊は甘くねぇぞ!」
団員たち:「は・・・はい!」
昭弘:「おいライド俺のセリフ・・・。」
ハッシュ:「・・・実戦」

ガルス:「地球外縁軌道統制統合艦隊を組織改編し、アーブラウの件で難しくなった地球上での活動を再編各経済圏との新たな関係を構築した手腕、見事だな。ファリド家当主マクギリス・ファリド新司令。」
マクギリス:「いえこれも皆様方のご指導のたまものです。」
ファルク:「いやいや地球外縁軌道統制統合艦隊をもうお飾りなどと呼べませんなぁ。」
マクギリス:「私のこれまでの仕事は前任者であるカルタ・イシューの遺志を継いだにすぎません。それに私は過去に大きな問題を抱えています。」
イオク:「ん?問題?」
マクギリス:「監査局時代、私の査察により火星支部から膨大な量の汚職が発覚しました。しかしそれにより火星支部は弱体化。その管理区域は現在海賊組織などの跳梁により無法地帯と化している。正義を執行したからこその副産物とはいえ、これは私のまいた種。私にその清算をさせていただきたいのです。我が地球外縁軌道統制統合艦隊が火星区域へ干渉することを許可いただければと・・・。」
イオク:「っ・・・!それは!エリオン公のアリアンロッド艦隊の職域を侵す行為だ!」
ガルス:「クジャン公。」
イオク:「圏外圏の治安を守るのはアリアンロッドの仕事ではないのですか!」
ガルス:「少し落ち着いて。」
ラスタル:「ははははっ。いや~いいではないですか。若者たちが血気盛んなのは。」
イオク:「ラスタルさ・・・エリオン公それは・・・。」
ラスタル:「クジャン公、我らギャラルホルンは世界の秩序を守るためにある。そのためならば『誰が』など小さな問題にすぎない。我々に必要なのは秩序を維持するための力なのだからな。」

ジュリエッタ:「ラスタル様。」
ラスタル:「ん?おう待たせたなジュリエッタ。」
ジュリエッタ:「どうでした?とは・・・よっ。ヤボな質問でしたねぇ。イオク様の顔を見れば全て分かります。」
イオク:「ぐっ!このサル何を・・・。」
ラスタル:「マクギリスは地球外縁軌道統制統合艦隊を圏外圏で活動させるきっかけを探していた。火星を自らの拠点としその足掛かりを作ろうというのだろう。」
イオク:「ラスタル様そこまで承知していながら・・・。」
ラスタル:「私はギャラルホルン最大最強を誇る月外縁軌道統合艦隊アリアンロッドの司令だぞ。受けて立つさ。真っ向からな。」
イオク:「あぁ・・・。」
ラスタル:「肉を食って帰るぞ。」
ジュリエッタ:「肉!私は大好物です!」
イオク:「ちょっ・・・私も!」

石動:「火星側はどう出るでしょうか?」
マクギリス:「問題ない。今の火星支部の臨時司令は監査局時代に私が推薦した男だ。」
石動:「なるほど。」
マクギリス:「それにあそこには頼りになる味方もいる。」
石動:「ご友人ですか?」
マクギリス:「石動、私にもう友人はいない。」

ハッシュ:「ったく、な~にが実戦だよ。」
メイル:「だよな~。」
ザック:「ここに来てからもう1週間。昼はよく分かんねぇお偉いさんの護衛に夜はひと晩中交代で哨戒。」
メイル:「結局な~んもないまま明日で終わりだもんなぁ。」
ザック:「お姫様はきれいだったけどよ。」
メイル:「まあな。あっ。な・・・なんだ?」
昭弘:「お前ら早く持ち場につけ!」
ザック:「へっ?」
ライド:「団長から連絡が来た。」
メイル:「連絡?」
ライド:「来るんだよ!敵が!」
ハッシュ:「へへっ。」

クーデリア:「ど・・・どうしたんですか?こんな時間に。」
オルガ:「視察団の連中は?」
クーデリア:「明日の最後の視察の打ち合わせを・・・。」
オルガ:「悪いがそいつは中止だ。」
クーデリア:「えっ?」
オルガ:「『夜明けの地平線団』が3日前火星に降りたって情報が入った。」
クーデリア:「『夜明けの・・・』?」
オルガ:「海賊だ。艦艇10隻構成員2500。テイワズも手を焼くほどの大海賊。そいつがあんたの言ってたテラ・リベリオニスの依頼を受けたらしい。」
クーデリア:「そ・・・それは・・・。」
オルガ:「くそっもう来やがった。すまねぇ。情報の裏を取るのに手間取ってこのザマだ。とりあえずあんたらはここのシェルターに。」
クーデリア:「あの・・・三日月は?」
オルガ:「ちょっと出張中でな。こっちに向かってるはずだが。何、心配いらねぇさ。俺たちは・・・鉄華団だ。」

ハッシュ:「ザック!俺たちも前に出るぞ!こんな所にいたんじゃ手柄も立てらんねぇ!」
ザック:「お・・・おう。・・・!?」
ライド:「隊長、これって!」
昭弘:「やっぱり来やがったか。」
ザック:「おいこの警報って!」
ハッシュ:「エイハブ・ウェーブ?」
鉄華団員:「モビルスーツ・・・モビルスーツだ!」
鉄華団員:「逃げなきゃ!」
鉄華団員:「死ぬ~!」
地平線団隊長:「モビルワーカー隊は後退!モビルスーツ隊はこのまま突撃!」
地平線団員たち:「了解!」
地平線団隊長:「出てこいよ悪魔とやら。虚名を暴きお頭への土産にしてやる!」
鉄華団員「下がれ!下がれ!」
レイル:「やめて!やだやだ死にたく・・・。」
鉄華団員:「メイルが・・・メイルが・・・。」
ハッシュ:「くそっ俺はこんな所で・・・。」

シノ:「待たせたなてめぇら!」
ユージン:「遅ぇんだよ!とっとと働け!」
シノ:「ったりめぇだ!鉄華団実働一番隊!いや!流星隊行っくぜ~!」
デルマ:「流星隊って・・・。」
ダンテ:「俺らのことか?」
ハッシュ:「すげぇ・・・。」

エンビ:「おい!何やってんだ!」
エルガー:「今のうちに補給だ急げ!」
ザック:「えっでもうちら押してんじゃないっすか。そんな慌てなくても・・・。」
エンビ:「何のんきなこと言ってんだ!」
ハッシュ:「えっ?」
ダンテ:「くっ!」

地平線団員:「おい!お前んとこの悪魔ってのはどうしたんだよ?」
シノ:「ああっ!?てめぇらなんぞ俺らだけで十分だっつぅの!」
地平線団員:「なんだよそれじゃせっかくのおもてなしが無駄になっちまうじゃねぇか。」
シノ:「・・・!別動隊か!」
ユージン:「くそっ!数は?」
鉄華団員:「リアクターの反応6。あと5・・・いや4分で接敵します。」
ユージン:「くっ・・・。シノ!」
シノ:「1分で片づけてそっちに向かう!」
地平線団員:「ほざけ!」
シノ:「くっ!こいつ硬ぇ!」

ダンテ:「ぐわっ!」
デルマ:「だあぁ~!」
ダンテ:「助かったデルマ。」
デルマ:「気にすんな。すぐに向かうぞ。スラスターのガスは?」
ダンテ:「補給してる暇なんてあるかよ。もたせる。行くぞ!」
デルマ:「おう!」

昭弘:「モビルワーカー隊はもう一度ライン作るぞ!シノたちが来るまで少しでも足を止める。」
ザック:「マジかよ・・・モビルワーカーモビルスーツを?」
トロウ:「おらぁ!とっとと出るぞ!」
ザック:「で・・・でもモビルスーツの相手なんて・・・。」
トロウ:「やるしかねぇだろ!俺たちには他に行く場所なんてねぇんだぞ!」
ハッシュ:「何なんだよこの人たち・・・。」

クーデリア:「団長。視察団の避難終わりました。」
オルガ:「あんたも避難しろよ。」
クーデリア:「その言葉そのままお返しします。」
オルガ:「俺たちはあんたとは違う。立派な理想も志もねぇ。土台のねぇ俺らは進み続けることでしか自分たちの居場所を守ることはできねぇんだ。」
クーデリア:「進み続ける・・・。」
オルガ:「・・・まあどっちにしろ・・・。」

ライド:「えっ?」
昭弘:「ありゃ・・・。」
デルマ:「マジかよ。」
ダンテ:「ったく。」
ユージン:「遅ぇんだよ。」
雪之丞:「これ以上降りるとシャトルが的になっちまう。ほんとにいいんだな!?」
三日月:「うん大丈夫。」
雪之丞:「ったく知らねぇぞ~!」
三日月:「慣性制御システムスラスター全開。」
ハッシュ:「なんだ?ぐっ!」
オルガ:「あいつがいるかぎり俺は逃げることなんてできねぇんだけどよ。・・・ふっ。」
三日月:「あと5つか。」
オルガ:「ようミカ。おかえり。」
三日月:「うん。ただいま。」


アトラ:「次回、機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ『嫉心の渦中で』。そろそろ三日月のブレスレット洗ってあげなきゃ。私のは大丈夫。私はお花の香りがするもん!」

鉄血のオルフェンズ 第25話 鉄華団 (シーズン1完)

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鉄血のオルフェンズ 第25話 鉄華団

クーデリア:「三日月」
アトラ:「三日月」
アイン:「また・・・またお前か!クランク二尉を手に掛けた罪深き子供!」
三日月:「誰?そいつ」
アイン:「貴様~!ぐっ!」
三日月:「ちょっと、じっとしてろ」

蒔苗:「おお~はよ出してくれ」
オルガ:「分かってるよ!」
タカキ:「団長!」
オルガ:「タカキか。急ぐぞ。俺らがここにいたんじゃミカが動けねぇ!」
タカキ:「はい!」
側近:「私・・・私もお願いします!」
アトラ:「クーデリアさん」
クーデリア:「・・・!はい!」
アイン:「なんてことだ・・・君の罪は止まらない。加速する」
三日月:「・・・?」
オルガ:「ミカ、待たせた。俺たちは議事堂へ向かう。そっちは任せたぞ」
三日月:「ああ、任され・・・た!」
アイン:「うっ!」
三日月:「ちっ」
アイン:「クランク二尉、このままではあなたの涙は止まらない。俺はこの戦いをもって彼を悔い改めさせてみせます!」
クーデリア:「三日月・・・」
蒔苗:「おい、もう時間がないぞ」
オルガ:「分かってる!ミカのおかげでこっちの警備は手薄だ。絶対にてめぇを送り届けてやる」
オルガ:(それで全部終わりにしてやる。なあ?ミカ)

シノ:「あぁ・・・あれは・・・」
ガエリオ:「貴様!何者だ!?なぜヤツらの味方をする!?」
マクギリス:「なぜ?」
ガエリオ:「・・・!」
マクギリス:「簡単なことだよ、ガエリオ
ガエリオ:「その声・・・貴様まさか!」
マクギリス:「彼らには我々の追い求める理想を具現化する手助けをしてもらわねばならない」
ガエリオ:「マクギリス・・・なぜ?意味が分からない。理想?お前は何を・・・」
マクギリス:「ギャラルホルンが提唱してきた人体改造は悪であるという思想を真っ向から否定する存在を、ギャラルホルン自らが生み出した」
ガエリオ:「何を・・・」
マクギリス:「アインは組織の混乱した内情を示す生きた証拠だ」
ガエリオ:「・・・」
マクギリス:「彼の姿は多くの人の目に忌むべき恐怖と映るだろう」

兵士:「どうするんだ?あんなの」
兵士:「片方はうちのモビルスーツなんだろ?」
兵士:「まるで悪魔だ・・・」

三日月:「ぐっ!」
アイン:「これが阿頼耶識の完全なる姿、貴様のような半端なものではない。文字どおり人とモビルスーツを一つにつなぐ力」
三日月:「完全な阿頼耶識?」
アイン:「所詮貴様など・・・ただの出来損ないにすぎない!」

マクギリス:「その唾棄すべき存在と戦うのは革命の乙女を守り、英雄として名を上げはじめた鉄華団。そして乗り込むのは伝説のガンダム・フレーム
ガエリオ:「あっ・・・あぁ・・・」
マクギリス:「同時に行われる代表選で蒔苗が勝利すれば政敵であるアンリと我が義父イズナリオの癒着が明るみになる。世界を外側から監視するという建て前も崩れ去り、ギャラルホルンのゆがみは白日の下にさらされる。劇的な舞台に似つかわしい劇的な演出だろ?」
ガエリオ:「マクギリス・・・お前はギャラルホルンを陥れる手段としてアインを・・・アインの誇りを!なんてことを!たとえ親友でもそんな非道は許されるはずがない!」
マクギリス:「ではどうする?」
ガエリオ:「ぐっ!ぐぅ~!マクギリス!ぐあっ!」
マクギリス:「君という跡取りを失ったボードウィン家はいずれ娘婿である私が継ぐことになる」
ガエリオ:「何?」
マクギリス:「セブンスターズ第一席であるイシュー家の一人娘カルタも死んだ」
ガエリオ:「うっ!」
マクギリス:「ギャラルホルン内部の力関係は一気に乱れるだろう」
ガエリオ:「・・・!」
マクギリス:「そこからが私の出番だ」
ガエリオ:「う・・・嘘だ・・・お前はカルタの命も、俺の命も利用しようと・・・う・・・嘘だ~!マクギリス~!」

議員:「表の騒ぎはなんなのだ!?」
議員:「モビルワーカーまで出てきてるぞ」
議員:「外との連絡が取れん」
議員:「モビルスーツが暴れているというのは本当なのか!?」
アレジ:「やはり延期した方がよいのではないでしょうか。この騒ぎの中では・・・」
議員:「見苦しいぞとっとと始めろ」
議員:「最初から勝負は決まってるんだ!」
議員:「いつまで待つつもりだ!」
議員:「そうだそうだ!」
アンリ:「ふっ・・・」
アレジ:「くっ・・・」
議長:「やむをえんか」
アレジ:「待ってください!まだ・・・」
蒔苗:「騒がしいのう」
アレジ:「あっ」
蒔苗:「まるで動物園だ。ここはアーブラウ最高議会の場ではなかったのか?」
議員:「蒔苗先生!」
議員:「間に合った!」
アレジ:「あぁ・・・よかった」
アンリ:「バカな!どうやってここに!?」
蒔苗:「どうやって?わしはここの元代表だぞ。少々外が騒がしかろうと・・・」
兵士:「警備は完全だったはず」
兵士:「裏口の部隊は何をやっていた!」
蒔苗:「ここの造りは貴様よりよく知っておる」
議員:「アンリさん・・・」
アンリ:「くっ・・・」

アーブラウ中枢議会議事堂直結要人警護用臨時代表公邸
エドモントン市内第三セーフハウス)
タカキ:「団長、アトラさんから連絡来ました!会議には無事間に合ったそうです」
オルガ:「そうか」
タカキ:「これで仕事は終わりなんですよね?」
オルガ:「ああ、終わる。終わらせる」
タカキ:「団長?」
オルガ:「タカキ、頼みがある」
タカキ:「頼みって・・・団長は?」
オルガ:「ミカを一人にさせとくわけにはいかねぇからな」
タカキ:「・・・!まさかモビルスーツの戦場に!?」
オルガ:「団長としての俺の仕事だ。見届ける責任があるんだよ。全部をな」

イズナリオ:「なぜだ?なぜ蒔苗が!一体マクギリスは何を・・・まさかこの絵を描いたのは・・・」

マクギリス:「ふっ」
ガエリオ:「マクギリス!カルタはお前に恋焦がれていたんだぞ!いまわの際もお前の名前を呼んで!お前を想って!死んでいった!妹だって!お前にならば信頼して任せられると!」
マクギリス:「アルミリアについては安心するといい」
ガエリオ:「え・・・」
マクギリス:「彼女の幸せは保証しよう」
ガエリオ:「あぁ・・・あぁ・・・ああぁ~~!!マクギリス~!!うおぉ~~!!」
マクギリス:「そうだ、ガエリオ。私への憎しみを、怒りをぶつけてくるといい。友情、愛情、信頼・・・そんななまぬるい感情は私には残念ながら届かない。怒りの中で生きていた私には。ガエリオ・・・お前に語った言葉に嘘はない。ギャラルホルンを正しい方向に導くためにはお前とアインが必要だった。そしてお前は私の生涯ただ一人の友人だったよ。後は頼んだぞ、鉄華団

ヤマギ:「はぁはぁ・・・シノ!」
エーコ:「アジー・・・ラフタ・・・」
ヤマギ:「ぐっ・・・。シノ!」
シノ:「ごほっごほっ!ごほっ・・・」
ヤマギ:「はっ!」
シノ:「ごほっごほっ・・・ごほっ・・・」
ヤマギ:「よかった・・・」

アイン:「罪深き子供。クランク二尉はお前たちと戦うつもりなどなかった」
三日月:「スラスターのガスは残り僅か」
アイン:「お前たちを救うつもりでいたのに」
三日月:「ガトリングの残弾も・・・」
アイン:「その慈悲深き思いがなぜ伝わらない!?」
三日月:「どっちにしろこれじゃ殺しきれない。あのおっさんは自分で死にたがってたよ」
アイン:「やはり貴様は出来損ない!ネズミ!同じ手を何度も!ゼロ距離なら・・・清廉なる正しき人道を理解しようとしない野蛮な獣!」
三日月:「ぐっ!」
アイン:「なのに!あろうことか、その救いに手を掛け、冷たい墓標の下に引きずり込んだ」
三日月:「単純な速度・・・じゃなく反応速度か。これが阿頼耶識の差ってわけか」
アイン:「もう貴様は救えない。その身にこびりついた罪の穢れは決して救えはしない。貴様もあの女も・・・」
三日月:「・・・!」
アイン:「お前の仲間も!決して!貴様の・・・貴様らの死をもって罪を償う!」
三日月:「罪?救う?それを決めるのはお前じゃないんだよ。おいバルバトス、いいからよこせ、お前の全部」
アイン:「死んであがなえ!な・・・なんだ?今の反応は・・・」
三日月:「まだだ、もっと・・・もっと・・・もっとよこせバルバトス!」

アレジ:「蒔苗先生、お待ちしておりました!」
蒔苗:「心配をかけたな。なんせ外が騒がしくてな。ここも負けておらんようだが」
議長:「蒔苗先生、所信表明をお願いします。あとは先生だけで・・・」
蒔苗:「待ってくれ。その時間をもらえるなら今わしよりも話がしたい者がいるんだが」
クーデリア:「えっ?私ですか?」
蒔苗:「お前さんがため込んどるものを吐き出してこい」
クーデリア:「でも・・・」
アトラ:「クーデリアさん、クーデリアさんならできるよきっと」
クーデリア:「・・・」
議員:「どうするんだ一体!」
議員:「イズナリオさんはなんと?」
議員:「ん?誰だ?あれ」
アンリ:「ん?あれは・・・」
クーデリア:「私はクーデリア・藍那・バーンスタイン。火星から前代表である蒔苗氏との交渉のためにやってきました。その蒔苗氏に時間を頂き今この場にいます」
アンリ:「議会に関係のない者が何を・・・」
クーデリア:「ここに来るまでの間、私は幾度となくギャラルホルンからの妨害を受けました。そして今まさに私の仲間たちがその妨害と戦っています!」

タカキ:「団長聞こえますか?LCS用のドローンありったけ上げました!これでみんなに連絡できるはずです!」
オルガ:「よくやった。お前ら!聞こえるか!?蒔苗とクーデリアは議事堂へ送り届けた」
昭弘:「はぁはぁ・・・はっ!」
オルガ:「俺たちの仕事は成功したんだ!だから・・・こっから先は死ぬな!」
シノ:「へっ」
オルガ:「もう死ぬんじゃねぇぞ!こっから先に死んだヤツらは団長命令違反で俺がもっぺん殺す!だからいいか!なんとしてでも這ってでも!それこそ死んでも生きやがれ!」
雪之丞:「あいつはよぉ、指揮官としてこの命令を出したかったんだ。ず~っとな。死ぬな生きろ、なんて言葉にしちまえばあっさりしたもんだ。けどよあいつにゃ言えなかった」

オルガ:「・・・!ミカ」
アイン:「こいつ急に動きが・・・」

クーデリア:「火星と地球のゆがんだ関係を少しでも正そうと始めたこの旅で私は世界中に広がるより大きなゆがみを知りました。そしてゆがみを正そうと訪れたこの地もまたそのゆがみに飲まれようとしている。しかしここにいるあなた方は今まさにそのゆがみと対峙し、それを正す力を持っているはずです。選んでください誇れる選択を、希望となる未来を!」

アイン:「なめるな~!」
三日月:「ぐっ!がっ!」
アイン:「ネズミの悪あがきもこれで終わりだ~!」
オルガ:「何やってんだぁミカ~!!!」
三日月:「・・・!」
アイン:「何!?モビルスーツの装甲をフレームごと!?」
三日月:「こいつの使い方、やっと分かった」
アイン:「この・・・化け物がぁ~!」
三日月:「お前にだけは言われたくないよ」
アイン:「クランク二尉!ボードウィン特務三佐!私は、私の正し・・・」
三日月:「うるさいな。オルガの声が聞こえないだろ」
オルガ:「ふっ」

チャド:「おいユージン!」
ユージン:「あっ?忙しいんだからあとに・・・」
チャド:「上!上!」
ユージン:「あっ?」
ダンテ:「ありゃあ・・・」
ユージン:「停戦信号?」

アナウンサー:「ただいま代表選の結果が発表されました。新代表は下馬評を覆し蒔苗東護ノ介氏。蒔苗氏の再選となりました」
アンリ:「ふんっ!」
クーデリア:「これで終わったのでしょうか?」
アトラ:「うん、きっと。クーデリアさんかっこよかったよ」

オルガ:「ミカ」
三日月:「ねえオルガ」
オルガ:「ん?」
三日月:「ここがそうなの?俺たちの本当の居場所」
オルガ:「ああここもその一つだ」
三日月:「そっか、きれいだね・・・」

タイトル:「#25 鉄華団

蒔苗:「ふむ、ハーフメタル資源についてざっくりした草案はこんなものだろう。あとは追々詰めていくとして」
クーデリア:「はい、問題ありません。いろいろとお取り計らいいただきありがとうございます。鉄華団のことも」
蒔苗:「正当な報酬だ。あれから4日か。ヤツらは明日にはここを発つのだろう?お前さんはどうするんだ?」
クーデリア:「私は・・・」

マクギリス:「亡命先の用意が整いました。義父上」
イズナリオ:「マクギリス、貴様・・・」
マクギリス:「ここで義父上が身を引かねば監査局も黙ってはいない。実刑はおろか家の断絶もありえます」
イズナリオ:「どの口がぬかすか!貴様のため・・・」
マクギリス:「今は忍耐のときです。ここで一度身を引かねば、再起も望めなくなります。後の始末は私にお任せを。必ずファリド家を守ってみせます」
イズナリオ:「・・・!分かっているのだろうなマクギリス。絶望から救い上げてやった恩義を忘れ、お前の先にもまた絶望しか待っていないぞ」
マクギリス:「ふ・・・」

マクマード:「アーブラウから鉄華団を軍事顧問として雇いたいと打診が来た」
ノブリス:「ギャラルホルンに対する不信感は他の経済圏にも広がっている。これからはギャラルホルンに頼らない独自の軍備拡張に舵を切るだろう」
マクマード:「圏外圏ではその流れは更に加速するだろうなぁ。あんたも商売のやりがいがあるだろう。鉄華団を手元に置いたあんたほどじゃないさ」
マクマード:「ハーフメタルの件もこれからだ。お互い忙しくなりそうだなぁ」
トド:「ああ~だから送迎だっつぅの」
執事:「失礼ですがファリド様とはどのようなご関係で?」
トド:「ああ?俺は旦那の・・・へっ、右腕だ」

アルミリア:「うぅ・・・マッキー・・・お兄様・・・お兄様は・・・」
マクギリス:「君の涙を、ガエリオは望んではいないはずだ」
アルミリア:「ねえ、マッキーはどこにも行かない?」
マクギリス:「ああ、もちろんだ」

雪之丞:「自走できねぇやつから積み込んじまえ!明日には出発だぞ!もたもたすんなよ!」
団員たち:「はい!」
ユージン:「俺ら本当に帰るんだな」
シノ:「死んじまったヤツらもやっと落ち着くだろうぜ」
昭弘:「ああ」
ユージン:「クッキーとクラッカにも話さねぇとな」
シノ:「泣くよなきっと・・・ちゃんと言うんだぞユージン」
ユージン:「ぶおっ!ざっけんなてめぇが言えよ!」
シノ:「やだよ!おめえが言え!」
昭弘:「アホ」
ユージン:「てめぇ・・・」
ライド:「んじゃ俺が言っちゃおっか?」
ユージン:「はあ?何言ってんだ」
シノ:「そうだよ!ユージンに任せとけ!」
ユージン:「な・・・!」
タカキ:「ライド何やってんの!ちゃんと休んでなきゃ!」
シノ:「そうだぞー、ちゃんと休め!」
ライド:「シノのほうが怪我ひでぇだろ?」
シノ:「俺は大丈夫なんだよ!!」
ライド:「俺だって大丈夫なんだよ!」
メリビット:「あの子たちもう戻れないんじゃないかって思ってました」
雪之丞:「なんにだ?」
メリビット:「子供に」
雪之丞:「ふっ、あいつらはまだまだガキんちょさ」

エーコ:「うわぁ~ん!」
ラフタ:「ダーリン!」
名瀬:「よしよし、よく頑張ってくれたな」
エーコ:「なんかそれちょっとおざなり!」
ラフタ:「もっとちゃんと褒めて!」
アミダ:「あんたはいいのかい?」
ジー:「私は・・・。あっ」
アミダ:「かわいいねぇあんたは」
ジー:「えっ?やめてください姐さん」

オルガ:「兄貴、いろいろ迷惑をおかけしました」
名瀬:「何言ってる。お前らはきっちり仕事をしたんだ。胸を張れよ」
オルガ:「けど・・・家族をたくさん亡くしちまった」
名瀬:「お前、いつか俺に言った言葉は嘘だったのか?」
オルガ:「あっ・・・」
名瀬:「訳の分からねぇ命令で仲間が無駄死にさせられんのは御免だ。あいつらの死に場所は鉄華団の団長として・・・」
オルガ:「俺が作る」
名瀬:「あいつらはお前の作った場所で散っていった。張れよ、胸を。今生きてるヤツのために、死んじまったヤツらのためにも、てめぇが口にしたことはてめぇが信じ抜かなきゃならねぇ。それが指揮官としての・・・団長としての覚悟ってもんだろ」
オルガ:「・・・はい」

アトラ:「あっ三日月!」
三日月:「ん?」
アトラ:「具合は?もう大丈夫なの?」
三日月:「うん。こっちの目があんまり見えないのとこっちの手がうまく動かないだけ」
アトラ:「だけって・・・」
三日月:「阿頼耶識でバルバトスにつながってるときは動くんだ。だからまだ働ける」
アトラ:「そっか・・・」
三日月:「でもこっちはこれが守ってくれた」
アトラ:「えへへっ、あっ今度作るときはもっとふっとい紐で作るね。ロープとか」
三日月:「それは邪魔かな・・・」
エンビ:「あっクーデリア先生!」
エルガー:「先生どうしたの?」
クーデリア:「皆さんにお渡しするものがあって」
トロウ:「えっ何?何?」
エンビ:「あっ俺にも俺にも!」
エルガー:「順番だぞ!」
クーデリア:「はい三日月も」
三日月:「何?」
クーデリア:「宿題です。帰りの船で勉強できるように」
アトラ:「そっか、クーデリアさん、一緒に帰れないんだよね・・・」
クーデリア:「私の仕事はこれからですから」
三日月:「ありがとう」
クーデリア:「いえ、あっその手・・・」
三日月:「ん?ああ~ちょっと動かなくなった」
クーデリア:「それは・・・」
三日月:「泣くなよ、この手じゃもう慰めたりできないから」
クーデリア:「・・・」
アトラ:「もう~違うでしょ!」
三日月:「はっ?」
アトラ:「クーデリアさん」
クーデリア:「えっ?」
三日月:「何?これ」
アトラ:「今いちばん大変なのは三日月なんだから、三日月が大変なときは私たちが慰めてあげるんだからね」
クーデリア:「ふっ・・・そうですね。私たちは家族なのですから」

オルガ:「みんなよく頑張ってくれた。鉄華団としての初仕事、お前らのおかげでやりきることができた。けどなここで終わりじゃねぇぞ。俺たちはもっともっとでかくなる!」
ふっ・・・けどまあ次の仕事までは間がある。お前ら成功祝いのボーナスは期待しとけよ!」
団員たち:「うお~!」
三日月:「オルガ」
オルガ:「ミカ。終わったな」
三日月:「うん」
オルガ:「なあミカ、次は何をすればいい?」
三日月:「そんなの決まってるでしょ」
オルガ:「ああそうだな。帰ろう」
三日月:「うん。火星へ」

season1完

鉄血のオルフェンズ 第24話 未来の報酬

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鉄血のオルフェンズ 第24話 未来の報酬

エドモントン近郊 廃駅
メリビット:「包帯をお願い」
アトラ:「はい!はぁはぁはぁ・・・」
メリビット:「ありがとう」
団員:「うっ!」
メリビット:「少し我慢してね」
団員:「ぐっ!痛っ・・・」
メリビット:「ふぅ~」
団員:「ありがとう・・・ございました・・・」
メリビット:「ダメよ!まだ安静にしてないと」
団員:「手が足りてないんだ。すぐに戻らないと・・・」
メリビット:「何を言ってるの」
アトラ:「あっ・・・ごっごめんなさい!」
メリビット:「アトラさんも少し休んで」
アトラ:「あっ痛っ・・・」
メリビット:「あなた昨日も寝てないんでしょ?」
アトラ:「だっ大丈夫です!私徹夜得意なんです!」
メリビット:「でも・・・」
団員:「どうした?アトラ」
アトラ:「あっなんでもないよ」
団員:「そっか、よく見えなくてさ・・・」
アトラ:「うん、大丈夫。大丈夫だからね」

メリビット:「鉄華団エドモントン侵入を阻むギャラルホルンと会敵しすでに3日が経過していた。ギャラルホルンの軍勢を相手に数では圧倒的に劣勢ながら、一歩もひるむことなく進む彼ら。ろくに休む間もなく、たたいてもたたいても立ち向かってくる。ギャラルホルンは恐怖を覚えただろう。彼らの正気を失ったかのようなその戦いぶりに」
団員:「頼む!メリビットさんに」
クーデリア:「こちらへ!あっあなた!」
男:「えっ?」
クーデリア:「手伝ってください!」
男:「えっ!」

蒔苗:「まだ突破できんのか?午後には本会議場でアーブラウ代表指名選挙が始まる。タイムリミットまであと6時間。やはり荷が重かったか」
メリビット:「急いで。先に服を全部・・・」
クーデリア:「彼らを疑うような言葉をここで口にしないでください。彼らは私たちのためにギリギリのところで戦っているのです。あなたの心ない言葉が背後からの攻撃にもなる」
蒔苗:「もちろんわしは信じておるよ。ヤツらならきっとたどりつけると。わしが案じているのはそれまでに流れる血の量の話だ」
クーデリア:「・・・」

メリビット:「鉄華団の団長、オルガ・イツカは自分たちには戻れる場所はないと言った。たどりつく場所しかないと。一体どこにたどりつこうというのだろう。この地獄を抜けた先に」

三日月:「くっ」

ガット:「くそっまたダメだ!団長もう前がもたねぇ!」
ディオス:「時間がねぇってのにこれじゃいつになったら市街地に入れんだか・・・くっ」
タカキ:「団長、もう弾がなくなりそうです!」
オルガ:「くっ・・・しかたねぇ・・・一旦退くぞ!阿頼耶識隊がしんがりだ!」
ガット・ディオス:「了解!」

副官:「隊長我々は援護に出なくてもいいのでしょうか?」
部隊長:「我々の任務はこのエリアの防衛にある」
副官:「こちらが動けば一気にたたくこともできるのでは?」
部隊長:「そうだな。だがこれはなんのための戦いだ?元はアーブラウの政治問題だろう」
副官:「ええ確かに」
部隊長:「ギャラルホルン内政干渉するなど本来あってはならんのだ。本来はな」

兵士:「すみません、隊長!陣形が崩されました!」
コーリス:「退却して立て直す!」
ラフタ:「ああっもう!また逃げた!」
ジー:「乱戦になったら不利だって学習したんだね。向こうもよくやってる」
ラフタ:「敵を褒めんな!」
ジー:「私たちもよくやってるよ。もう3日もここで耐えてるんだ」
三日月:「やっと飯が食える」
シノ:「はあ!?マジかよ。食える気がしねぇ・・・」
昭弘:「どうなってんだ?お前は」

エーコ:「ほらほら急げ!補給にメンテ、やることはいっぱいだよ!」
団員たち:「はい!」
ヤマギ:「こっちも限界だ」
雪之丞:「弾薬の装填とガスの補充が最優先だ!修理は足回りから取っかかるぞ!」
団員たち:「はい!」
雪之丞:「だいぶ減っちまったなぁ」
三日月:「ああ・・・」

エルガー:「三日月さんたちがいれば防衛線の突破も簡単なのに・・・」
タカキ:「その三日月さんたちが後ろを押さえてくれてるから、俺たちが戦えてるんだろ。それに・・・」
オルガ:「エイハブ・リアクターを街に持ち込むだけで都市機能がやられちまうんだ。それを理由に蒔苗のじいさんが世論を敵に回したんじゃ意味がねぇからな。時間の方は?」
クーデリア:「市街地に入っても議事堂までは距離があります。もう時間はありません」
ライド:「団長!」
タカキ:「あっ」
オルガ:「ライド戻ったか。首尾は?」
ライド:「川の水はだいぶ減ってました。今ならモビルワーカーでも行けそうです」
オルガ:「そうか」
ライド:「次は俺も一緒に行かせてください。モビルワーカーは空きがあるんでしょ?」
オルガ:「それがどういう意味か分かってんのか?」
ライド:「・・・」
オルガ:「分かった」
ライド:「しゃあ~!」
タカキ:「やったなライド!」
ライド:「ああ。こっからはどっちが手柄立てられっか勝負だ」
タカキ:「何言ってんだよ。お互い団のために頑張るだけだろ?」
ライド:「つまんねぇこと言うなよ!勝負の方が燃えんだろ!」
オルガ:「・・・」
メリビット:「・・・」

オルガ:「聞こえるか?ミカ」
三日月:「オルガ?」
オルガ:「今から最後の攻撃に出る」
三日月:「うん分かった」
オルガ:「かなり危険な賭けになる。どうしたってそれなりの被害は避けられねぇ。あいつらにそいつを押しつけなきゃならねぇんだ」
三日月:「俺はもうオルガに賭けてるよ」
オルガ:「・・・!?」
三日月:「最初のあの日から。俺だけじゃないよ。みんなだってそうだ。みんなオルガに賭けてる。だからオルガも賭けてみなよ、俺たちに。鉄華団のみんなに」
オルガ:「・・・!鉄華団のみんなに・・・か」

アナウンサー:「代表選を控えたエドモントン市内は現在、警備に当たるギャラルホルンにより封鎖状態にあり、異様な雰囲気に包まれています。ギャラルホルンはこの警備態勢・・・」
議員:「アレジ、話が違うではないか!」
議員:「蒔苗さんは本当に間に合うのか!?」
アレジ:「ご心配なく、すぐ近くまで来ていますよ」
議員:「だがギャラルホルンの部隊が動いているのだろう?」
議員:「イズナリオ・ファリドが来ているという話も聞いた」
アレジ:「それこそアンリ派を追い詰める格好の材料ではありませんか。我々アーブラウの主権がギャラルホルンに侵されたと知れば世論はどう思うでしょう?」
議員:「それは分かっているが・・・」
アレジ:「ええ。もちろん蒔苗が間に合わなければ選挙以前なのは承知しています」

イズナリオ:「落ち着け」
アンリ:「あなたが任せておけと言うから!」
イズナリオ:「蒔苗派の議員の動きは聞いている」
アンリ:「だったら!」
イズナリオ:「打てる手は打った。ヤツらがどうあがこうとも全ては徒労に終わる」
アンリ:「・・・」

オルガ:「聞いてくれ。もう時間がねぇ。うまくいこうがいくまいが次が最後の作戦だ。メリビットさん」
メリビット:「何か?」
オルガ:「あんたは負傷したヤツらを連れてここから離脱してくれ」
メリビット:「えっ?それは・・・」
オルガ:「そしてお前たちには囮としてギャラルホルンを全力で引き付けてもらう」
蒔苗:「ほう・・・」
オルガ:「正直むちゃな作戦だ。だが目的を達成するために今俺が考えられる唯一の手だ。もしこの作戦に乗れねぇんなら負傷したヤツらと一緒に退いてくれてかまわねぇ。けど乗ってくれるなら・・・お前らの命って名前のチップをこの作戦に賭けてくれ!」
メリビット:「ふざけないで!囮になる?命を賭ける?この子たちを死なせたいの!?」
オルガ:「俺たちは」
メリビット:「え?」
オルガ:「命を金と引き換えにして生きてきた。それはこの仕事を始めたときから・・・いや生まれたときからか。ただな俺たち一人一人の命は自分が死んじまった時点で終わる消耗品じゃねぇんだ!鉄華団があるかぎりな。ここまでの道で死んでったヤツらがいる。あいつらの命は無駄になんてなってねぇ。あいつらの命もチップとしてこの戦いに賭けるいくつもの命を賭けるごとに俺たちが手に入れられる報酬・・・未来がでかくなってく。俺ら一人一人の命が残った他のヤツらの未来のために使われるんだ!」
メリビット:「それは・・・」
ライド:「団長の言うとおりだ」
メリビット:「えっ?あっ・・・」
タカキ:「うん、今まではなんとなく俺らは遠くないうちに死ぬんだろうなって思ってた。でも俺らの誰かが死んだとしてもそれで鉄華団が見れる未来がでっかくなっていく。俺らの誰かが死んだとしても残ったヤツらはその分笑える」
シノ:「言うようになったじゃねぇか」
オルガ:「そうだ。誰が死んで誰が生き残るかは関係ねぇ。俺たちは一つだ。俺たちは家族なんだ」
メリビット:「うぅ・・・!」
オルガ:「鉄華団の未来のためにお前らの命を賭けてくれ!」
団員:「やります団長!」
団員:「俺らも行くぞ!」
メリビット:「違う・・・そうじゃない・・・家族っていうのは・・・」
団員:「調整の必要な機体は急げよ」
団員:「LCSのチェック忘れんな」
メリビット:「こんなの間違ってる!ビスケット君だってフミタンさんだってこんなの望んでない!絶対に間違ってる!」
雪之丞:「ああ間違ってるさ」
メリビット:「間違ってるのに・・・どうしてなの?もう・・・何も・・・言えない」

クーデリア:「えっアトラさん!?なんで・・・」
アトラ:「戦う人の手が足りないんで運転は私がします」
クーデリア:「えっ?」
アトラ:「団長さんの許可はもらってきました」
クーデリア:「でっでも・・・」
アトラ:「三日月の代わりに私がクーデリアさんを守ります。それが私の革命なんです」
クーデリア:「・・・!・・・ええ!お願いします!」
クーデリア:(そうだ、これはもう私だけの戦いじゃない)

三日月:「残さず賭けるよ」
オルガ:「行くぞお前ら!」
三日月:「俺の全部」

コーリス:「なんだ?警報?敵襲!?ぐわっ!」
シノ:「おらぁ行くぜ~!」
昭弘:「これで最後だからな!」
ジー:「混乱しているうちに数を減らすよ!」
ラフタ:「了解!」
コーリス:「まさか向こうから来るとは!」
三日月:「ここで全部終わらせる。あっ、ぐっ!ちっ!この間のやつか」
ガエリオ:「カルタ、任せてくれ。お前の無念は俺が晴らしてみせる。そしてギャラルホルンの未来を俺たちの手に!」

タイトル:「#24 未来の報酬」
24.png

部隊長:「何をしている!とっとと押し返せ!」
副官:「ダメです!いくら撃っても突っ込んできます。正気じゃないですよ!」
部隊長:「火力を集中しろ。よく狙って1機ずつ・・・ぐっ・・・しとめろ!」
団員:「ぐわぁ~ちくしょうが~!」
ディオス:「俺が引き付ける!その間に・・・」
ガット:「ディオス!!」
団員:「ひるむな!」
タカキ:「・・・!みんなが・・・」
団員:「突っ込め突っ込め!」
団員:「団長が出れねぇぞ!」
団員:「もっと引き付けんだよ!」
団員:「火力集中!」
オルガ:「お前ら・・・」
ライド:「続け~!」
ガット:「くそっ・・・くそっ!」
オルガ:「お前たちの思いは絶対に無駄にしねぇ!」
ライド:「ぐわぁ~!」
ガット:「敵が動いた!あと少し!あと少しで・・・」
部隊長:「さすがに味方を見殺しにはできん」
オルガ:「よし!橋に敵が集中してきた!」
タカキ:「でも火力が違い過ぎて川を渡るまでみんながもちませんよ!」
団員:「撃て撃て!」
オルガ:「・・・腹くくるぞ。あいつらの賭けた命・・・」

クーデリア:「皆さん・・・」

オルガ:「無駄にするわけにはいかねぇんだ!なんだ!?」
ユージン:「ようオルガ!」

オルガ:「・・・!」
ユージン:「ヒーローのお出ましだ!」
オルガ:「その声・・・ユージン!」
チャド:「俺たちもいるぜ!それと・・・」
ダンテ:「こいつらも一緒だぜ!」
アストン:「また居場所がなくなるのは困るんだよ!」
デルマ:「給料もらってないしな」
オルガ:「お前ら・・・」
ユージン:「敵はこっちで引き受ける。行けよオルガ!」
オルガ:「よし行くぞ!」

ガエリオ:「コーリス・ステンジャ、お前たちはモビルワーカー隊の援護に向かえ」
コーリス:「ボードウィン特務三佐、しかしキマリス1機だけでは・・・」
ガエリオ:「問題ない。行け」
コーリス:「は・・・はっ!」
昭弘:「あいつら・・・行かせるか!」

ラフタ:「昭弘!?あんた一人じゃ・・・あっ・・・何?・・・」
ジー:「ラフタ!」
ラフタ:「何?このおっきいモビルスーツ・・・」
ジー:「データにはない機体だけど・・・行くよ!」
ラフタ:「おう!もらった~!うっ!があっ!」
ジー:「今の反応・・・阿頼耶識!?何!?あっ・・・!」
シノ:「なっ!?アジーさん!」
アイン:「分かる・・・考えなくても分かる。これがそうなんだ。これこそが俺の本来あるべき姿」

蒔苗:「ほほっ、本当に囲みを破り街に入りおったか。しかしこいつらへの報酬か・・・こりゃあ高くつきそうだわい」
オルガ:「街ん中の警備は薄いな。タカキ、このまま一気に行くぞ!」
タカキ:「はい!」

ラフタ:「行け~!アジー!アジー返事して!なんなのよこいつ!動きが読めない。気持ち悪い。これ・・・三日月以上・・・」
シノ:「ラフタさん危ねぇ!」
ラフタ:「何?はっ!ぐっ!ああぁ~~!」
三日月:「ラフタ!ぐっ!」
ガエリオ:「どこを見ている!お前たちはここで終わりだ!あれこそが阿頼耶識の本来の姿、モビルスーツとの一体化を果たしたアインの覚悟はまがい物のお前たちを凌駕する!ぐぅ~!」

シノ:「やろう~!ぐあぁ~!ぐあっ!」

ヤマギ:「そんな・・・」
エーコ:「ラフタ・・・アジー・・・うそ・・・」

アイン:「クランク二尉やりましたよ!あなたの機体を取り戻しました!きっと見ていてくれますね。クランク二尉、俺はあなたの遺志を継ぐ」
雪之丞:「モビルスーツ隊聞こえるか!?」
アイン:「あなたの無念を晴らしあなたの命令を・・・」
雪之丞:「おい返事をしろ!オルガとクーデリアたちは市街地に入ったぞ!あと少し・・・あと少しだ!ふんばってくれ~!」
アイン:「ク、ク・・・クーデリア・藍那・バーンスタイン!」

ガエリオ:「があぁ~!お前だけは俺が倒す!ぐっ・・・があぁ~!」
昭弘:「三日月すまねぇ!1機突破されちまった!」
三日月:「・・・!」

アレジ:(もう議会は始まってしまう。時間がありません、蒔苗先生!ん?)
アンリ:「なんですって?」

兵士:「なんてヤツらだ!街なかで重火器を使うなんて!」
兵士:「おい応援はどうなってる!?こっちの装備じゃとても・・・」
兵士:「待ってくれ!橋の部隊も・・・手いっぱいで・・・」
兵士:「あっえっ?」

クーデリア:「議事堂はまだなのですか!?」
蒔苗:「次の信号を右に・・・」
アトラ:「えっ!?信号が!」
オルガ:「なんだこりゃ!?」
タカキ:「団長!LCSを除く全ての通信が切断!レーダーも消えました!これって!」
オルガ:「正気か?ヤツらこんな街なかに・・・モビルスーツだと!?」
アイン:「そうだ・・・思い出しました。申し訳ありません。クランク二尉。俺はあなたの・・・あなたの命令に従いクーデリア・藍那・バーンスタインを捕獲しなければならなかった!」
アトラ:「クーデリアさん!?」
クーデリア:「私がクーデリア・藍那・バーンスタインです!私に御用がおありですか!」
アイン:「ああ、こんな所にいたのですね。CGSまでお迎えに上がったのですが・・・」
オルガ:「あのバカ何を!タカキ!いつでも出せるようにしとけ!」
タカキ:「はい!」
アイン:「なぜあの時私から逃げたのですか!こちらについてきてくださればクランク二尉が死ぬこともなかった!そもそもあなたが独立運動などと言い出さなければ・・・!」
アトラ:「クーデリアさん!あっ」
団員:「一瞬でいい。お嬢さんが逃げる隙を!えっ?」
クーデリア:「はっ!」
アイン:「ああそうか。あなたのせいでクランク二尉は・・・」
クーデリア:「私の行動のせいで多くの犠牲が生まれました!しかしだからこそ私はもう立ち止まれない!!」
アイン:「その思い上がり!この私が正す!」
アトラ:「クーデリアさん!」

ガエリオ:「なっ何が起こった?今のは・・・貴様か、はぁはぁ・・・俺の邪魔をしたのは!」
マクギリス:「君の相手は・・・私がしよう」

クーデリア:「あ・・・」
オルガ:「くっ・・・。へっ。そうだよな、お前が俺たちをこんなところで終わらせてくれるはずがねぇ。なあ?ミカ」
クーデリア:「三日月」
アトラ:「三日月」
三日月:「行くぞバルバトス!」

 

次回予告(クーデリア):「次回、機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ、第25話『鉄華団』」

 

鉄血のオルフェンズ 第23話 最後の嘘

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鉄血のオルフェンズ 第23話 最後の嘘

カルタ:「申し訳ありませんイズナリオ様、セブンスターズの一員としてなんという失態を・・・」
イズナリオ:「詫びるなら私にではなく、偉大なる父上に対してだな。カルタ、君の行動はイシュー家の名に泥を塗ったのだ」
カルタ:「くっ・・・」
イズナリオ:「しかし病床の父上に代わり君の後見人となったからには黙って見ているわけにもいかぬだろう。名誉挽回のチャンスを与えようじゃないか」
カルタ:「はっそれは・・・」
イズナリオ:「蒔苗は鉄華団と名乗る輩とエドモントンへ向かっているとの情報が入っている。
ギャラルホルンとしてはなんとしても阻止せねばならぬ事態だ」
カルタ:「イズナリオ様やらせてください!鉄華団を討ち蒔苗の企てを阻止する役目、どうか私に!」
イズナリオ:「本来ならばカルタ、敗戦したばかりのお前には荷が重いと感じていたが、マクギリスがぜひお前にと言うのでな」
カルタ:「・・・!マクギリスが・・・」
イズナリオ:「彼奴らの足取りを追わせている。詳しいことはあれに直接聞いてくれ」
カルタ:「・・・」

カルタ:「あっ・・・」
マクギリス:「久しぶりだなカルタ」
カルタ:「惨めな私に手を差し伸べてくれるなんてね。感謝するわマクギリス」
マクギリス:「惨めだなどと・・・」
カルタ:「しらばっくれないで!失態を犯した私を笑いたいのでしょ?そのこちらをバカにしくさったニヤケ面、本当に変わらない・・・!」
マクギリス:「君も初めて出会ったときから変わらない。セブンスターズの第一席、イシュー家の美しく誇り高き一人娘」
カルタ:「貴様何を・・・」
マクギリス:「カルタ」
カルタ:「・・・?」
マクギリス:「君は私にとって手の届かない憧れのような存在だった」
カルタ:「・・・!マクギリス・・・」

(カルタ):「はぁはぁ・・・あっこんな所にいたのね!遊びに来てあげたわよ」
ガエリオ):「来たよ~」
(カルタ):「この間は負けたけど今度はそうはいかない。どっちが木に登るのが速いか勝負・・・」
(男性):「カルタ様!もうそんな危ない遊びはおやめください!それにその・・・いくらファリドの名を持つとはいえそいつは・・・」
(カルタ):「何よ!?」
(男性):「いえ・・・」
(カルタ):「あっ逃げる気?」
(マクギリス):「俺・・・僕みたいなのと遊ばない方がいいですよ」
(カルタ):「なんで?堂々となさい」
(マクギリス):「はっ?」
(カルタ):「あなたは少なくとも木登りのうまさは私より上よ。文字だってあっという間に読めるようになったし」
ガエリオ):「パン食べるのも速いしね」
(カルタ):「とにかくそんなあなたに下手に出られるのはそれこそ屈辱だわ!」

マクギリス:「君は哀れみでも情けでもなく私を平等に扱ってくれた」
カルタ:「感謝されるようなことじゃないわ」
マクギリス:「私の目に映る君はいつでも高潔だった。君に屈辱は似合わない。そのためにも私にできることがあればさせてほしいんだ。カルタ」
カルタ:「マクギリス・・・」

OP「Survivor」BLUE ENCOUNT
CD/BLUE ENCOUNT/Survivor (DVD付) (初回生産限定盤)/KSCL-…

シノ:「すげぇな、真っ白だ」
昭弘:「ああ、息も白くなる」
シノ:「けどよ、俺寒くねぇんだ。背骨がジンって熱くなってよぉ。早く来いよ・・・」

レポーター:「エドモントン市内の議事堂前です。あと1週間後に迫ったアーブラウ代表指名選挙を前に蒔苗氏の再出馬とのうわさが飛び交うようになって・・・」
蒔苗:「・・・やっておるようだな」
側近:「はい、さすがアレジ先生です。行動がお早い」

アンカレッジ 操車場
アレジ:「せっかくこうしてお元気な姿を拝見できたというのに私がこのまま先生を議事堂まで送り届けることができればよいのですが」
蒔苗:「何を言うアレジ、お前とわしが行動を共にしてはギャラルホルンの思うツボだ。お前には代表指名選挙までのロビー活動を任せてあるのだから」
アレジ:「お任せください。アンリ・フリュウは敵の多い女です。あとは先生に無事代表指名選挙に間に合っていただければ」
蒔苗:「安心せい。わしにはこいつらがいる」
アレジ:「いや驚きました。護衛に少年兵を使うと言うので心配していたのですが・・・皆それらしい目をしている」
トロウ:「弔い合戦だからな」
アレジ:「ん?弔い?」

蒔苗:「うまい言葉があるものだな、弔い合戦とは」
側近:「蒔苗先生?」
蒔苗:「人はな言い訳が欲しいものなのだ。あの子らが望んでいるのはただの破壊よ」
側近:「は・・・はあ」

オルガ:「おやっさんどうだ?」
雪之丞:「おう、上から持ってきた5台のメンテは終わったぞ。あとは・・・」
メリビット:「アンカレッジでテイワズを通して買い付けた20台ですね」
雪之丞:「こいつらは型は新しいがなんせ阿頼耶識が付いてねぇからなぁ。うちの戦力としちゃあ心もとねぇが・・・」
オルガ:「ああ。けどないよりはましだ。なんせ地球じゃエイハブ・リアクターの市街地への持ち込みが規制されてるらしいからな。モビルスーツが使えねぇとなるといざとなったらこいつでなんとかしのぐしかねぇ」
メリビット:「小さい子供たちもこれに乗って戦うんですか?」
オルガ:「丸腰のまま敵に突っ込むよりゃましだろ」
メリビット:「・・・」

メリビット:「団長さん!」
オルガ:「はぁ・・・何か?」
メリビット:「あなたたちはビスケットさんの死でおかしくなってる」
オルガ:「だから?」
メリビット:「鉄華団はみんないい子たちだわ。なのに・・・このままじゃ戻れなくなる」
オルガ:「戻る?どこに?」
メリビット:「それは・・・でもせめて小さな子たちはあなたの考えに巻き込まないであげて!」
タカキ:「メリビットさん」
メリビット:「・・・?あなたたち・・・ど・・・どうしたの?」
ライド:「あのさ余計なこと言うなよ」
メリビット:「えっ?」
タカキ:「俺たち別に巻き込まれてるわけじゃないです。ちゃんと自分の考えで動いてるつもりです」
メリビット:「分かるわ。でも・・・でもね、あなたたちにはほんとはもっと多くの選択肢があるはずなの。この状況で見えなくなってるだけで・・・」
ライド:「やり返せずに生きてたら、ずっと苦しいまんまじゃん」
メリビット:「はっ・・・あっ・・・、・・・」

ガエリオ:「アインの意識が戻ったというのは本当か?」
技師:「ええ。お待ちしておりました。こちらへ」
ガエリオ:「それでアインは一体・・・」
アイン:「ガエリオ特務三佐!」
ガエリオ:「・・・!?アイン?今の声はお前なのか?」
アイン:「はい!」
ガエリオ:「アイン・・・ああ・・・成功したんだな。よかった・・・よかった・・・ほんとに・・・」
技師:「特務三佐、こちらをご覧ください」
ガエリオ:「ん?」
技師:「三尉の現在の状況です」
ガエリオ:「なっ!?」
技師:「阿頼耶識の同調は順調ですよ!」
アイン:「本当にありがとうございます。これでクランク二尉の無念を晴らすこともできる!」
ガエリオ:「そうか・・・」
アイン:「心から尊敬できる方に人生の中で2人も出会えたなんて」
ガエリオ:「ぐ・・・!」
アイン:「これ以上の幸せはありません。この御恩、この命をもって必ずやお返しします」
ガエリオ:「そうか・・・そうか・・・」

マクギリス:「彼が望んだことだ。お前は上官として彼の望む最高の選択を与えることができたんだ。あとは雪辱を晴らすための最高の舞台へと彼をいざなってやるだけ。ガエリオ、堕落したギャラルホルンにおいて君の心の清らかさはいかに守られてきたのだろうな」
ガエリオ:「バカにしてるのか?」
マクギリス:「本気だ。お前だけじゃない。アインも。ギャラルホルンに変革をもたらすのは君たちの良心だと私は思う」
ガエリオ:「アインも?」
マクギリス:「ああ。今回の作戦が成功すれば彼がギャラルホルンに残す功績は計り知れないだろう。たとえどのような姿になっても、この戦いによって彼は英雄となれる」
ガエリオ:「ありがとう、我が友よ」
マクギリス:「ガエリオ、カルタ、君たちはよき友だった。その言葉に嘘はない。君たちこそがギャラルホルンを変える」

オルガ:「なあミカ。俺はマジでおかしくなってんのかもな」
三日月:「なんで?」
オルガ:「ビスケットの弔いなんて言ってよ、お前らを危ねぇ道に引きずり込んで・・・あいつはこういうのが嫌で鉄華団を降りるとまで言ってたのによ」
三日月:「あの日ビスケットが言ってたよ」
オルガ:「・・・!あの日・・・?」

(三日月):「ビスケット」
(ビスケット):「あっ三日月」
(三日月):「ギャラルホルンが来たみたい」
(ビスケット):「ギャラルホルンが!?」
(三日月):「いろいろ決めたいんでビスケットも来てくれってオルガが」
(ビスケット):「あっ・・・オルガが・・・?」
(三日月):「ん?そうだけど・・・何かあった?」
(ビスケット):「あっ・・・うんちょっと、これからのことで意見がぶつかって・・・」
(三日月):「ん?」
(ビスケット):「三日月、俺は降りないよ」
(三日月):「何?いきなり」
(ビスケット):「あっいや・・・」
(三日月):「ビスケットは降りたかったの?鉄華団を」
(ビスケット):「あっいや・・・そうだな僕は怖くなったんだ。オルガの強い力に引っ張られてこんな所まで来て。でもそれは僕が・・・みんなが望んだことだ。だから僕は降りないよ。降りるときは・・・帰るときはみんなで一緒に帰るんだ」

オルガ:「・・・!!」
三日月:「あっ俺見張り交代してくるね」
オルガ:「みんなで一緒に帰る・・・か。それだったら、もうどうやったって帰れねぇじゃねぇか、ビスケット」

タイトル:「#23 最後の嘘」
23.png

ラフタ:「三日月、そろそろ交代の時間だよ」
三日月:「分かった。あっあれは・・・」
ラフタ:「・・・!エイハブ・ウェーブの反応!?」

親衛隊:「来ました。ヤツらを乗せた貨物列車です」
カルタ:「いいこと?もはや私たちに退路はないと思いなさい」
親衛隊たち:「はっ!」
カルタ:「けどこの窮地が私を強くする。私はどんなときでも誇りを忘れない。そうでしょ?マクギリス」
親衛隊:「必ずや勝利を我らの手に!」
親衛隊:「この胸の誇りに懸けて!」
カルタ:「そう。真価を示すときよ!」

タカキ:「団長、モビルスーツが3機です」
ライド:「島でやったやつだ」

シノ:「・・・くっそ。せっかくいい夢見てたとこによぉ!」
昭弘:「お前この状況で夢なんてよく見れるな!」

オルガ:「くっそ!」
蒔苗:「おいおい、ギャラルホルンの監視網をすり抜けられる安全なルートじゃなかったのか?」
クーデリア:「こんなに早く敵に知られてしまうなんて・・・」
オルガ:「俺たちのルートを知ってるヤツといえば・・・」
クーデリア:「・・・!」
オルガ:(あの男が裏切ったのか)
蒔苗:「心当たりでもあるのか?」
オルガ:「いや話はあとだ。ヤマギ列車を止めろ!」
ヤマギ:「了解!」
オルガ:「ほんとに3機だけか?」
ヤマギ:「はい、今のところ」

雪之丞:「三日月!バルバトスはいつでも出せるようにしとけよ」
三日月:「うん。あっあれは・・・」
オルガ:「まさか・・・」
カルタ:「私はギャラルホルン地球本部所属地球外縁軌道統制統合艦隊、司令官カルタ・イシュー鉄華団に対しモビルスーツ3機同士による決闘を申し込みに来た!」
シノ:「おいおい、これって確か・・・」
カルタ:「私たちが勝利を収めた暁には・・・」
昭弘:「決闘の?」
カルタ:「蒔苗東護ノ介およびクーデリア・藍那・バーンスタインの身柄を・・・」
アトラ:「はぁはぁ・・・な・・・なんかいきなりいっぱいしゃべってるよ?」
カルタ:「無論、鉄華団の諸君にはおとなしく投降していただく。我らが敗北した場合は好きなようにここを通るといい」
シノ:「へえ面白ぇ!やってやろうじゃねぇか。なあ昭弘!」
昭弘:「ああ」
ジー:「熱くなってんじゃないよ!決闘なんて無駄だ!」
ラフタ:「そうそう!数はこっちが上なんだしさ、みんなでボコ殴りにしちゃえばいいだけじゃん。えっ?」

カルタ:「30分!セッティングにかかる時間を考慮し我々は30分待とう。準備が整いしだい・・・なっ!?」
親衛隊:「貴様!カルタ様のお話を最後までお聞きに・・・うわっ!」
クーデリア:「そんな!」
オルガ:「ミカお前・・・」
親衛隊:「なんという・・・カルタ様一度態勢を・・・ぐわぁ!」
昭弘:「ひでぇ・・・」
シノ:「おいおい三日月、俺らの出番ねぇじゃねぇか」
親衛隊:「くそ・・・せめてレールを・・・何!?」
カルタ:「なんと・・・なんと卑劣な!誇り高き私の親衛隊を!」
三日月:「はぁ・・・」

ラフタ:「うわっグロっ・・・」
メリビット:「こんなのって・・・」
蒔苗:「結構結構。さすがにこの雪の中での足止めは老骨にこたえるわい。とっとと済ませて先を急いでもらわんことにはのう」

カルタ:「くっ!こんな戦い私は認めない!」
クーデリア:「団長さん三日月は・・・」
オルガ:「言ったはずだぜ。立ち塞がるヤツは全部ぶっ潰す。そうだろ?ミカ」

カルタ:「ぐぅ!」
アトラ:「きゃあ!」
団員たち:「すげぇ!」
団員たち:「おお」
団員たち:「さすが三日月さん」
メリビット:「ダメ・・・ダメよこんな・・・!」

カルタ:「ぐぅ!私は戦いたかった!うっ!正々堂々と戦いたかった!そうでなければ私らしくない!私はカルタ・イシューだ」
三日月:「あんたが誰だってどうだっていい」
カルタ:「・・・!」
三日月:「あんたが敵だってことに変わりはないんだろ?」

メリビット:「はぁはぁ・・・あなたたちここにいたら危ない。早く中へ!」

カルタ:「私は勝利するしかないの!立場を失い家の名に傷を付け・・・ううっ!こんな惨めな私はあいつの憧れていた私じゃないのよ!ああっ!」

メリビット:「みんな早く中へ!危ないから早く!」
タカキ:「やめてください」
メリビット:「あっ・・・」
タカキ:「俺たちは見なくちゃいけないんだ」
ライド:「ああ」
メリビット:「えっ!?」
ライド:「俺たちの敵を!」
タカキ:「三日月さんの戦いを」
メリビット:「何を・・・」
エンビ:「そうだ」
エルガー:「俺たちも見るんだ、三日月さんを」
トロウ:「ビスケットさんの・・・みんなの敵討ちなんだから」
メリビット:「ああっ・・・」

カルタ:「ここで・・・負けるわけには・・・いかない。あの人の思いを裏切ることなど・・・こんなところで終わるなど!うっ!」
三日月:「逃がすわけないだろ」
カルタ:「うっ!ぐぅ!こんなの違う・・・。私は恐れない!」
三日月:「殺さないとあんたはまた俺たちを邪魔しに来るんだろ?」
カルタ:「私に屈辱は似合わない・・・」
三日月:「だから・・・いやそうでなくても・・・」
カルタ:「こんな・・・。はっ!助・・・けて・・・マクギリス・・・」

ラフタ:「これ別のエイハブ・ウェーブの反応?はっ三日月!」
ガエリオ:「・・・」
三日月:「新手か?あっ。逃がすか」
オルガ:「待てミカ!ここまでだ。オルガ?わざわざ深追いする必要はねぇ。今のうちにとっとと進むぞ。俺たちにはもう戻る場所はねぇ。けどなたどりつく場所ならある。たどりつくぞ、俺たちみんなで!」
ライド:「・・・」
アトラ:「・・・」
蒔苗:「ふぅ・・・」
メリビット:「・・・」

カルタ:「あぁ・・・マクギリス・・・助けに来て・・・くれた・・・のね。マクギリス・・・」
ガエリオ:「・・・ああそうだ」
カルタ:「私は・・・ぶざまだった・・・わね」
ガエリオ:「そんなことはない。お前は立派に戦ったよカルタ」
カルタ:「あぁ・・・」
ガエリオ:「だからもう安心しろ。まずは傷を・・・」
カルタ:「ありが・・・とう・・マク・・・ギリ・・・」
ガエリオ:「はっ!ぐっ・・・くっカルタ・・・ゆっくり休むといい・・・あとは俺たちが」

クーデリア:「あれが・・・」
オルガ:「とうとう来たぜ。いよいよ敵陣だ」

 

次回予告(三日月):「第24話『未来の報酬』」