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新世紀エヴァンゲリオン(TVシリーズ) 第拾六話 「死に至る病、そして」 全セリフ

新世紀エヴァンゲリオン(TVシリーズ) 第拾六話 「死に至る病、そして」

新世紀エヴァンゲリオン(TVシリーズ) 第拾六話 「死に至る病、そして」

 

新世紀エヴァンゲリオン(TVシリーズ) 第拾六話 「死に至る病、そして」

 

 

アスカ:フフフンフッフ~…フフッ!

ミサト:あれ?シンちゃん、おだし変わった?

シンジ:ええ、カツオだし。リツコさんのお土産。

アスカ:きゃぁ~ぁ!あっつぅ~いぃ!

シンジ:ごめん…

アスカ:ううっ!そうやってすぐ謝って!ほんとに悪いと思ってんの?

シンジ:うん…

アスカ:シンジってなんだか条件反射的に謝ってるように見えんのよね~。人に叱られないようにさ!

シンジ:ごめん。

アスカ:ほらぁ!内罰的過ぎるのよ、根本的に!

ミサト:まぁまぁ、それもシンちゃんの生き方なんだから。

アスカ:彼の生き方を容認するなんて、甘い!最近ミサト、シンジに甘すぎるんじゃない?

ミサト:そぉ?

アスカ:加持さんとよりが戻ったからって、他人に幸せ押し付けないでよね。

ミサト:加持なんかとは何でもないわよ。

加持:よぉ、葛城。酒の旨い店見つけたんだ。今晩どう?じゃ。

アスカ:どーせ私は不潔な大人の付き合いなんて、した事ないわよ。何さ、保護者ぶったりしてさ。偽善的!反吐が出るわ!

マヤ:B型ハーモニクステスト、問題なし。

オペレータ:深度調整数値をすべてクリア。

マコト:ミサトさん、なんだか疲れてません?

ミサト:いろいろとね、プライベートで。

リツコ:加持君?

ミサト:うるさいわねぇ!どう?サードチルドレンの調子は?

マヤ:見てくださいよ。

ミサト:どれどれ…

ミサト:お~!これが自信につながればいいんだけどねぇ。

ミサト:聞こえる?シンジ君。

シンジ:ミサトさん!今のテストの結果、どうでした?

ミサト:は~い、ゆーあーナンバーワン!

アスカ:参っちゃったわよねぇ。あっさり抜かれちゃったじゃない?ここまで簡単にやられると、正直ちょっと悔しいわよねぇ。

アスカ:すごい!すばらしい!強い!強すぎる!あ~無敵のシンジ様ぁ!これであたし達も楽できるってもんじゃないの。

アスカ:ね~!?まぁね~、私たちもせいぜい置いてけぼり食わないように、頑張らなきゃ!

レイ:さよなら。

アスカ:っ…

バスのアナウンス:次は、セイショウカノセ、セイショウカノセ。古本、中古ソフトの店、バシャール前。

シンジ:……よし!

子供たち:ケッケッケ…

シンジ:ハッ…

オペレータ:西区の住民避難、後5分かかります。

オペレータ:目標は微速で進行中。毎時2.5キロ。

リツコ:遅いわよ。

ミサト:ごめん、どうなってんの?富士の電波観測所は?

シゲル:探知してません、直上にいきなり現れました。

マコト:パターンオレンジ、A.T.フィールド反応無し!

ミサト:どういうこと?

リツコ:新種の使徒?

マヤ:MAGIは判断を保留しています。

ミサト:もー、こんな時に碇司令はいないのよねー。

ミサト:みんな聞こえる?目標のデータは送った通り。今はそれだけしか分からないわ。

ミサト:慎重に接近して反応をうかがい、可能であれば市街地上空外への誘導も行う。

ミサト:先行する一機を残りが援護。よろしい?

アスカ:はーい、先生!先鋒はシンジ君がいいと思いまーす!

シンジ:はぁ?

アスカ:そりゃもう、こういうのは、成績優秀、勇猛果敢、シンクロ率ナンバーワンの殿方の仕事でしょう?

アスカ:それともシンちゃん、自信無いのかなぁ?

シンジ:行けるよ!

アスカ:ううっ!

シンジ:お手本見せてやるよ、アスカ!

アスカ:なっ、なっ、なんですってぇ!?

ミサト:ちょっと、あなたたち…

シンジ:言ったでしょ、ミサトさん?ユーアーナンバーワン、って。

ミサト:いや、あれは…

シンジ:戦いは男の仕事!

アスカ:前時代的~!弐号機、バックアップ!

レイ:零号機も、バックアップに廻ります。

ミサト:あの子達、勝手に…

リツコ:シンジ君、ずいぶん立派になったじゃない?

ミサト:だめよ、帰ったら叱っておかなきゃ。

リツコ:あなた、いい保母さんになれるわよ。

シンジ:綾波、アスカ!そっちの配置はどう?

レイ:まだよ。

アスカ:そんなに早く移動できるわけ無いでしょ!

アスカ:チッ!

アスカ:いよっ。

シンジ:(まだか…)

シンジ:(こっちで、足止めだけでもしておく!)

リツコ:消えた!?

ミサト:何?

マコト:パターン青、使徒発見!初号機の直下です!

シンジ:はっ!か、影が!

シンジ:何だよこれ、おかしいよ!

ミサト:シンジ君逃げて!シンジ君!

レイ:碇君!

アスカ:バカ!何やってんのよ!

シンジ:ミサトさん!どうなってるんですか!ミサトさん!アスカ、綾波、援護は!?ミサトさん!聞こえてます!?ミサトさん!

ミサト:プラグ射出!信号送って!

マヤ:だめです!反応ありません!

シンジ:ミサトさん!ミサトさん!

ミサト:シンジ君!

ミサト:アスカ、レイ!初号機を救出!急いで!

アスカ:あのバカ!模試だけ満点とったって、しょうがないじゃない!

マヤ:また消えた!

リツコ:アスカ、気をつけて!

アスカ:影?

アスカ:いやぁぁ!

アスカ:街が…

ミサト:アスカ、レイ。後退するわ。

アスカ:ちょっ…

レイ:待って!まだ初号機と碇君が!

アスカ:…

ミサト:...命令よ、下がりなさい。

マヤ:葛城三佐、辛いでしょうね。

リツコ:アンビリカルケーブルを引き上げてみたら、先はなくなっていたそうよ。

マヤ:それじゃあ…

リツコ:内臓電源に残された量はわずかだけど、シンジ君が闇雲にEVAを動かさず、生命維持モードで耐える事ができれば、16時間は生きていられるわ。

マヤ:…

オペレータ:第二戦車小隊、配置完了。

オペレータ:了解、現在位置のまま待機。

オペレータ:サブレーザー、回線開きます。情報送る。

オペレータ:確認、C回線にて発信。

シゲル:国連軍の包囲、完了しました。

ミサト:影は?

マコト:動いてません。直径600mを超えたところで停止したままです。でも、地上部隊なんて役に立つんですか?

ミサト:プレッシャーかけてるつもりなのよ、私たちに。

アスカ:やれやれだわ。独断専行、作戦無視。まったく、自業自得もいいとこね。

アスカ:昨日のテストでちょっといい結果が出たからって、お手本を見せてやる?ははぁ~、とんだお調子もんだわ。

レイ:…

アスカ:な、何よ、シンジの悪口を言われるのが、そんなに不愉快!?

レイ:あなたは、人に誉められるためにEVAに乗ってるの?

アスカ:違うわ。他人じゃない。自分で自分を誉めてあげたいからよ!

ミサト:やめなさい、あなたたち。

ミサト:そうよ、確かに独断専行だわ。

ミサト:だから、帰ってきたら叱ってあげなくちゃ。

シンジ:眠る事がこんなに疲れるなんて、思わなかったな…

シンジ:やっぱり真っ白か…レーダーやソナーが返ってこない。空間が広すぎるんだ。

シンジ:生命維持モードに切り替えてから12時間…僕の命も後4、5時間か…お腹空いたな…

ミサト:じゃああの影の部分が使徒の本体なわけ?

リツコ:そう、直径680メートル、厚さ約3ナノメートルのね。その極薄の空間を、内向きA.T.フィールドで支え、内部はディラックの海と呼ばれる虚数空間。

リツコ:多分、別の宇宙につながっているんじゃないかしら?

ミサト:あの球体は?

リツコ:本体の虚数回路が閉じれば消えてしまう。上空の物体こそ、影に過ぎないわ。

ミサト:初号機を取り込んだ、黒い影が目標か…

アスカ:そんなの、どうしようもないじゃん。

シンジ:ん?…水が濁ってきてる!?浄化能力が落ちてきてるんだ!

シンジ:うっ!…生臭い!血?血の匂いだ!

シンジ:嫌だ!ここは嫌だ!なんでロックが外れないんだよ!

シンジ:開けて!ここから出して!ミサトさんどうなってるんだよ、ミサトさん!アスカ!綾波!…リツコさん……父さん…………

シンジ:お願い、誰か、助けて…

ミサト:EVAの強制サルベージ?

リツコ:現在、可能と思われる、唯一の方法よ。

リツコ:992個、現存する全てのN2爆雷を、中心部に投下。

リツコ:タイミングを合わせて残存するEVA2体のA.T.フィールドを使い、使徒虚数回路に1000分の1秒だけ干渉するわ。

リツコ:その瞬間に、爆発エネルギーを集中させて、使徒を形成するディラックの海ごと破壊する。

ミサト:でもそれじゃあEVAの機体が…シンジ君がどうなるか…救出作戦とは言えないわ。

リツコ:作戦は初号機の機体回収を最優先とします。たとえボディーが大破しても構わないわ。

ミサト:ちょっと待って!

リツコ:この際、パイロットの生死は問いません。

ミサト:!

リツコ:シンジ君を失うのは、あなたのミスなのよ!それ、忘れないで!

ミサト:碇司令やあなたが、そこまで初号機にこだわる理由は何?

ミサト:EVAって何なの!?

リツコ:あなたに渡した資料が全てよ!

ミサト:嘘ね!

リツコ:ミサト、私を信じて。

リツコ:この作戦に付いての一切の指揮は、私が執ります。

リツコ:関空には便を廻すわ。航空管制と空自の戦略輸送団にも連絡を。

ミサト:(セカンドインパクト。補完計画。まだ、まだ私の知らない秘密があるんだ…)

シンジ:誰?

シンジ:誰?

シンジ:碇シンジ

シンジ:それは僕だ!

シンジ:僕は君だよ。人は自分の中にもう一人の自分を持っている。自分と言うのは常に2人でできているものさ。

シンジ:2人?

シンジ:実際に見られる自分とそれを見つめている自分だよ。碇シンジと言う人物だって何人もいるんだ。

シンジ:君の心の中にいるもう一人の碇シンジ葛城ミサトの心の中にいる碇シンジ、惣流アスカの中のシンジ、綾波レイの中のシンジ、碇ゲンドウの中のシンジ。

シンジ:みんなそれぞれ違う碇シンジだけど、どれも本物の碇シンジさ。君はその他人の中の碇シンジが恐いんだ。

シンジ:他人に嫌われるのが恐いんだよ!

シンジ:自分が傷つくのが恐いんだよ。

シンジ:悪いのは誰だ?

シンジ:悪いのは父さんだ!僕を捨てた父さんだ!

シンジ:悪いのは自分だ!

アスカ:そうやってすぐに自分が悪いんだ、と思い込む!それが内罰的だって言うのよ!

シンジ:何もできない自分なんだ!

ミサト:何もできないと思っている自分でしょ?

レイ:お父さんの事、信じられないの?

シンジ:嫌いだと思う。でも今は分からない。

ゲンドウ:よくやったな、シンジ。

シンジ:父さんが、僕の名前を呼んだんだ。あの父さんに誉められたんだよ!

シンジ:その喜びを反芻して、これから生きていくんだ?

シンジ:その言葉を信じたら、これからも生きていけるさ!

シンジ:自分をだましつづけて?

シンジ:みんなそうだよ、誰だってそうやって生きてるんだ。

シンジ:自分はこれでいいんだ、と思いつづけている。でなければ生きていけないよ。

シンジ:僕が生きていくには、この世界には辛い事が多すぎるんだ。

シンジ:たとえば、泳げないこと?

シンジ:人間は浮くようにはできていないんだよ!

シンジ:自己欺瞞だね。

シンジ:呼び方なんか、関係ないさ。

シンジ:嫌なことには目をつぶり、耳をふさいできたんじゃないか!

ケンスケ:あいつの妹、こないだの騒ぎで

ミサト:人のことなんて関係ないでしょ!

ゲンドウ:帰れ!

シンジ:嫌だ!聞きたくない!

シンジ:ほら、また逃げてる。

シンジ:楽しいことだけを数珠のように紡いで生きていられるはずが無いんだよ、特に僕はね。

シンジ:楽しいこと見つけたんだ。楽しいこと見つけて、そればっかりやってて、何が悪いんだよ!

マコト:エントリープラグの予備電源、理論値ではそろそろ限界です。

マヤ:プラグスーツの生命維持システムも危険域に入ります。

リツコ:12分予定を早めましょう。

リツコ:シンジ君が生きている可能性が、まだあるうちに。

シンジ:父さん、僕はいらない子供なの?父さん!

シンジ:自分から逃げ出したくせに。

男:そうだ。この男は自分の妻を殺した疑いがある!

男:自分の妻を殺したんだ!

シンジ:違う!母さんは…笑ってた…

ミサト:あなたは人に誉められる立派なことをしたのよ。

ゲンドウ:シンジ、逃げてはいかん。

ミサト:頑張ってね。

シンジ:ここは嫌だ…一人はもう、嫌だ…

シンジ:保温も、酸素の循環も切れてる…寒い…だめだ、スーツも限界だ…ここまでか…もう疲れた…何もかも…

シンジ:……………………

シンジ:お母さん!?

ユイ:もういいの?そう、よかったわね。

シゲル:EVA両機、作戦位置。

マヤ:A.T.フィールド、発生準備よし。

リツコ:了解。

マコト:爆雷投下、60秒前。

アスカ:何が始まったの!?

ミサト:状況は?

マコト:分かりません!

マヤ:全てのメーターは、振り切られています!

リツコ:まだ何もしていないのに!

ミサト:まさか、シンジ君が!

リツコ:ありえないわ!初号機のエネルギーは、ゼロなのよ!

オペレータ:おおっ!

アスカ:私、こんなのに乗ってるの?

レイ:…

リツコ:何て物を…何て物をコピーしたの?私たちは…

ミサト:EVAがただの第1使徒のコピーなんかじゃないのは分かる。

ミサト:でも、NERVは使徒をすべて倒した後、EVAをどうするつもりなの?

アスカ:…

レイ:…

ミサト:シンジ君…シンジ君!シンジ君!

ミサト:シンジ君、大丈夫!?シンジ君!

シンジ:…ただ会いたかったんだ、もう一度…

アスカ:叱るんじゃなかったの?

リツコ:私は今日ほど、このEVAが恐いと思ったことはありません。

リツコ:ほんとにEVAは味方なのでしょうか。

リツコ:私たちは、憎まれているのかもしれませんね。

リツコ:葛城三佐、何か感付いているかもしれません。

ゲンドウ:そうか、今はいい。

リツコ:レイやシンジ君がEVAの秘密を知ったら、許してもらえないでしょうね。

ゲンドウ:…

レイ:今日は寝ていて。後は私たちで処理するわ。

シンジ:うん…でも、もう大丈夫だよ。

レイ:そう、よかったわね。

シンジ:はっ!

アスカ:うっ…

シンジ:クククククッ…

シンジ:…取れないや、血の匂い。

 

 

 

アメリカで建造中だったエヴァ四号機が、ネルフ第二支部ごと消失する
この事件が、新たなエヴァパイロットを選出させる
次回、『四人目の適格者』