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新世紀エヴァンゲリオン(TVシリーズ) 第弐拾弐話 「せめて、人間らしく」 全セリフ

新世紀エヴァンゲリオン(TVシリーズ) 第弐拾弐話 「せめて、人間らしく」

新世紀エヴァンゲリオン(TVシリーズ) 第弐拾弐話 「せめて、人間らしく」

 

新世紀エヴァンゲリオン(TVシリーズ) 第弐拾弐話 「せめて、人間らしく」

 


男:仮定が現実の話になった。因果なものだな、提唱した本人が実験台とは。

男:では、あの接触実験が直接の原因と言うわけか。

男:精神崩壊。それが接触の結果か。

男:しかし、残酷なものさ。あんな小さな子を残して自殺とは。

男:いや、案外それだけが原因でもないかも知れんな。

キョウコ:アスカちゃん、ママねぇ、今日あなたの大好物を作ったのよ。ほら、好き嫌いしているとあそこのお姉ちゃんに笑われますよ。

女医:毎日あの調子ですわ。人形を娘さんだと思って話かけてます。

アスカ父:彼女なりに責任を感じているのでしょう、研究ばかりの毎日で、娘を構ってやる余裕もありませんでしたから。

女医:ご主人のお気持ちはお察しします。

父:しかしあれではまるで人形の親子だ。いや、人間と人形の差なんて、紙一重なのかも知れませんが。

女医:人形は、人間が自分の姿を模して作ったものですから。もし神がいたとしたら、われわれはその人形に過ぎないのかもしれません。

父:近代医学の担い手とは、思えないお言葉ですな。

女医:私だって医師の前にただの人間、一人の女ですわ。

アナウンス:E事件の医療会議は、予定通り行われます。担当者は第2会議室へ集まってください。

女:偉いのね、アスカちゃん、いいのよ、我慢しなくても。

アスカ:いいの、私は泣かない、私は自分で考えるの。

リツコ:聞こえる?アスカ。シンクロ率8も低下よ。いつも通り、余計な事は考えずに。

アスカ:やってるわよ!

マヤ:最近のアスカのシンクロ率、下がる一方ですね。

リツコ:困ったわね、この余裕のない時に。やはりレイの零号機を優先させましょう、今は同時に修理できるだけのゆとりはないわ。

アナウンス:弐号機左腕のマイトーシス作業は数値目標をクリア。

アナウンス:ネクローシスは、現在0.05%未満。

アナウンス:アポトーシス作業、問題ありません。

アナウンス:零号機の形態形成システムは、現状を維持。

アナウンス:各レセプターを第2シグナルへ接続してください。

ミサト:…あのアダムより生まれし物、EVAシリーズ。

ミサト:セカンドインパクトを引き起こした原因たるものまで流用しなければ、私たちは使徒に勝てない。

ミサト:逆に生きるためには、自分たちを滅ぼそうとしたものをも利用する。

ミサト:それが人間なのね。

ミサト:やはり私はEVAを憎んでいるのかもしれない。父の仇か。

マコト:葛城さん!

ミサト:EVA13号機までの建造開始?世界七個所で?

マコト:上海経由の情報です。ソースに信頼は置けます。

ミサト:なぜこの時期に量産を急ぐの?

マコト:EVAを過去に2機失い、現在は2機も大破ですから。第2次整備に向けて予備戦力の増強を急いでいるのでは?

ミサト:どうかしら…ここにしてもドイツで建造中の5・6号機のパーツを廻してもらってるのよ。最近、ずいぶんと金が動いてるわね。

マコト:ここに来て、予算倍増ですからね。それだけ上も、せっぱ詰まってる、って事でしょうか。

ミサト:委員会の焦りらしきものを感じるわね。

マコト:では、今までのような単独ではなく、使徒の複数同時展開のケースを設定したものでしょうか?

ミサト:そうね…でも、非公式に行う理由がないわ。何か別の目的があるのよ。

一同:…

ミサト:久しぶりに3人揃ったってのに、ギスギスしてるわねぇ~…

アスカ:ごちそうさま。

ミサト:アスカ!

アスカ:嫌よ、どうせ加持さんからミサト宛てのTELでしょ?ミサトが出なさいよ。

ミサト:…それはないわ。

アスカ:あら、無敵のシンジ様にそのような雑務を。申し訳ないですわねぇ~。

シンジ:はい、もしもし?

アスカ:何よ、すまし面しちゃってさ…

シンジ:ドイツから国際電話。アスカに。お母さんから。

アスカ:あたしに?ママから?…貸しなさいよ!

シンジ:(知らない言葉で話ていると、まるでアスカが知らない人みたいだ。)

シンジ:(母さんか…)

シンジ:ずいぶん長電話だったじゃない。

アスカ:ま、いつものコミュニケーションってやつ。

シンジ:いいなぁ、家族の会話。

アスカ:まぁ上っ面はね。表層的なものよ。本当の母親じゃないし、でも嫌いって訳じゃないのよ、ちょっと苦手なだけ…

アスカ:なんであんたにこんな事話さなきゃなんないのよ!

シンジ:ごめん。

アスカ:へん、あんたなんかに同情されたら、この私もおしまいだわ!

マヤ:シンクログラフ、-12.8。起動指数ギリギリです。

リツコ:ひどいものね。昨日より更に落ちてるじゃない。

ミサト:アスカ、今日調子悪いのよ、二日目だし。

リツコ:シンクロ率は表層的な身体の不調に左右されないわ。問題はもっと、深層意識にあるのよ。

リツコ:弐号機のコア、変更もやむなしかしらね。

リツコ:アスカ、上がっていいわ。

アナウンス:第8動力システムの復旧作業は、本日18:00より再会の予定です。

リツコ:アスカのプライドガタガタね。

アナウンス:第1発令所処理問題に関する定例会議は、定刻より行われます。

ミサト:無理もないわよ、あんな負け方しちゃ。て言うよりシンジ君に負けたって思っている方が大きいわね。

アナウンス:総務担当者は第2会議室にお集まりください。

ミサト:もう限界かしらね。3人で暮らすのも。

リツコ:臨界点突破?楽しかった家族ごっこもここまで?

ミサト:ネコで寂しさ紛らわせてた人に、言われたかないわね。そんなセリフ。

リツコ:…

ミサト:ごめん…余裕ないのね、あたし。

アスカ:女だからって、何でこんな目に遭わなきゃいけないのよ、子供なんて絶対いらないのに!

アナウンス:第7環状ルートは現在事故のため閉鎖中です。迂回ルートは12号線を利用してください。

アスカ:!

アスカ・レイ:…

レイ:心を開かなければ、EVAは動かないわ。

アスカ:心を閉ざしてるってえの?この私が!

レイ:そう、EVAには心がある。

アスカ:あの人形に?

レイ:分かってるはずよ。

アスカ:はん、あんたから話掛けてくるなんて、明日は雪かしらね!?

レイ:…

アスカ:何よ、私がEVAに乗れないのが、そんなに嬉しい?心配しなくっても、使徒が攻めてきたら無敵のシンジ様がやっつけてくれるわよ!

アスカ:私たちは何にもしなくていいのよ、シンジだけがいればいいのよ!

アスカ:あ~ぁ、シンジだけじゃなく、機械人形みたいなあんたにまで同情されるとは、この私もヤキが廻ったわね~。

レイ:私は人形じゃない。

アスカ:うるさい!人に言われたまま動くくせに!あんた碇司令が死ねといったら死ぬんでしょ!?

レイ:そうよ。

アスカ:!

アスカ:やっぱり人形じゃない!あんたって人形みたいで、ほんと昔っから大っ嫌いなのよ!

アスカ:みんな、みんな、大っ嫌い!

ケンスケ:シンジ、今日も来ないな。綾波はいつもの事として、

ヒカリ:アスカも来ない。鈴原もまだ退院できないし、

ケンスケ:学校どころじゃないんだな、今や。

アナウンス:EVA弐号機のシグナル、問題なし。

アナウンス:VAの接合および融合は正常。増殖範囲は予定通りです。

アスカ:あなたは私の人形なんだから、黙って私の言う通りに動けばいいのよ!

弐号機:…

アスカ:なんで兵器に心なんか要るのよ、邪魔なだけなのに。

弐号機:…

アスカ:とにかく、私の命令に逆らわなきゃいいのよ。

弐号機:…

アスカ:ん…?バッカみたい。

シゲル:総員、第一種戦闘配置。対空迎撃戦用意!

アスカ:使徒!?まだ来るの?

シゲル:使徒を映像で確認、最大望遠です!

マコト:衛星軌道から動きませんねぇ。

シゲル:ここからは、一定距離を保っています。

ミサト:てことは、降下接近の機会をうかがっているのか、その必要もなくここを破壊できるのか。

マコト:こりゃ迂闊に動けませんね。

ミサト:どの道目標がこちらの射程距離内にまで近づいてくれないと、どうにもならないわ。EVAには衛星軌道の敵は、迎撃できないもの。

ミサト:レイは?

マヤ:零号機共に順調。行けます!

ミサト:了解、零号機発進、超長距離射撃用意、弐号機、アスカは、バックアップとして発進準備!

アスカ:バックアップ?私が?零号機の?

ミサト:そうよ、後方に廻って。

アスカ:冗談じゃないわよ…EVA弐号機、発進します!

リツコ:アスカ!

ミサト:いいわ、先行してやらせましょ。

マコト:葛城三佐!

リツコ:ここでだめなら、アスカもこれまでと言う事ね。

マヤ:ラストチャンス、ですか?

リツコ:弐号機パイロットの変換、考えとくわよ。

マヤ:…はい。

マコト:あの~、初号機は出さないんですか?

ミサト:凍結なのよ、碇司令の絶対命令でね。

ミサト:(あんな事の後じゃ、無理ないか。)

シンジ:…

アスカ:これを失敗したら、多分弐号機を降ろされる。

アスカ:ミスは許されないわよ、アスカ!

シゲル:目標、未だ射程距離外です。

アスカ:もぉ、さっさとこっちに来なさいよ!じれったいわねぇ!

アスカ:!

ミサト:敵の指向性兵器なの?

シゲル:いえ、熱エネルギー反応無し。

マヤ:心理グラフが乱れています、精神汚染が始まります!

リツコ:使徒が心理攻撃…まさか、使徒に人の心が理解できるの?

アスカ:こんちくしょーっ!

オペレータ:陽電子消滅。

シゲル:だめです、射程距離外です!

シゲル:弐号機、ライフル残弾ゼロ!

ミサト:光線の分析は?

マコト:可視波長のエネルギー波です!A.T.フィールドに近いものですが、詳細は不明です!

リツコ:アスカは?

マヤ:危険です、精神汚染、Yに突入しました!

アスカ:イヤぁあああああ!

アスカ:私の、私の中に入ってこないで!

アスカ:痛い!

アスカ:ひっ!

アスカ:イタイ!

アスカ:痛い!

アスカ:いやぁ!

アスカ:イヤぁ!

アスカ:嫌ぁ!

アスカ:私の心まで覗かないで!お願いだから、これ以上心を侵さないで!

ミサト:アスカ!

マヤ:心理グラフ限界!

リツコ:精神回路がズタズタにされている…これ以上の過負荷は危険過ぎるわ。

ミサト:アスカ戻って!

アスカ:イヤよ!

ミサト:命令よ、アスカ、撤退しなさい!

アスカ:嫌、絶対に嫌!今戻るなら、ここで死んだ方がマシだわ!

ミサト:アスカ…

オペレータ:加速器、同調スタート。

オペレータ:電圧上昇中、加圧域へ。

オペレータ:強制収束機、作動。

オペレータ:地球自転および重力誤差、修正0.03。

オペレータ:薬室内、圧力最大。

マコト:最終安全装置、解除!全て、発射位置!

レイ:クッ!

シゲル:だめです!この遠距離で、A.T.フィールドを貫くには、エネルギーがまるで足りません!

マコト:しかし、出力は最大です!もう、これ以上は!

マヤ:弐号機、心理グラフシグナル微弱!

リツコ:L.C.L.の精神防壁は?

マヤ:だめです、触媒の効果もありません!

リツコ:生命維持を最優先、EVAからの逆流を防いで!

マヤ:はい!

リツコ:(この光はまるでアスカの精神波長を探っているみたいだわ…まさか、使徒は人の心を知ろうとしているの?)

アスカ:なんで私泣いてるんだろう。もう泣かない、って決めたのに。

(アスカ>父:''''どうしたんだアスカ?新しいママからのプレゼントだ。気に入らなかったのか?)
(アスカ:いいの。)
(父:何がいいのかな?)

アスカ:私は子供じゃない!早く大人になるの。ぬいぐるみなんて、私には要らないわ!

(アスカ:だから私を見て!ママ!お願いだからママを辞めないで!)
(キョウコ:一緒に死んでちょうだい!)
(アスカ:ママ!ママ!お願いだから私を殺さないで!嫌ぁ!私はママの人形じゃない!自分で考え、自分で生きるの!)
(アスカ:パパもママも要らない、一人で生きるの!)

アスカ:嫌っ!こんなの思い出させないで!せっかく忘れてるのに掘り起こさないで!

アスカ:そんな嫌な事もういらないの!もうやめて!やめてよぉ…

アスカ:…汚された…私の心が…加持さん!…汚されちゃった…どうしよう…汚されちゃったよぉ……

オペレータ:弐号機、活動停止!生命維持に問題発生!

マヤ:パイロット、危険域に入ります!

シゲル:目標、変化無し、相対距離、依然変わらず!

マコト:零号機の射程距離内に移動する可能性は、0.02%です。

ミサト:零号機を空輸、空中から狙撃するか…?いえ、だめね、接近中に撃たれたら、おしまいだわ。

シンジ:僕が初号機で出ます!

冬月:いかん!目標はパイロットの精神を侵蝕するタイプだ!

ゲンドウ:今、初号機を侵蝕される事態は、避けねばならん。

シンジ:だったら、やられなきゃいいんでしょう!?

ゲンドウ:その保証はない。

シンジ:でも、このままじゃアスカが!

ゲンドウ:構わん。レイ、ドグマを降りて、槍を使え。

冬月:ロンギヌスの槍をか!碇、それは…

ゲンドウ:A.T.フィールドの届かぬ衛星軌道の目標を倒すには、それしかない。急げ!

ミサト:しかし、アダムとEVAの接触は、サードインパクトを引き起こす可能性が!あまりに危険です、碇司令、やめてください!

ゲンドウ:…

ミサト:(嘘…欺瞞なのね?セカンドインパクト使徒接触が原因ではないのね?)

アナウンス:セントラルドグマ10番から15番までを開放、第6マルボルジェ、零号機、通過。続いて、16番から20番、開放。

ミサト:(サードインパクトは起きないと言うわけね、そんな事では。だったらセカンドインパクトの原因は、何?)

冬月:碇、まだ早いのではないか?

ゲンドウ:委員会はEVAシリーズの量産に着手した。チャンスだ、冬月。

冬月:しかし、だが…

ゲンドウ:時計の針は元には戻らない。だが、自らの手で進める事はできる。

冬月:老人たちが黙っていないぞ!

ゲンドウ:ゼーレが動く前にすべて済まさねばならん。

ゲンドウ:今、弐号機を失うのは得策ではない。

冬月:かと言って、ロンギヌスの槍をゼーレの許可なく使うのは面倒だぞ。

ゲンドウ:理由は存在すればいい。それ以上の意味はないよ。

冬月:理由?おまえがほしいのは、口実だろ?

マコト:弐号機のパイロットの脳波、0.06に低下!

マヤ:生命維持、限界点です!

シゲル:零号機、二番を通過、地上に出ます!

ミサト:あれがロンギヌスの槍

シゲル:零号機、投擲体制!

マコト:目標確認、誤差修正よし!

マヤ:カウントダウン入ります、10秒前、8、7、6、5、4、3、2、1、0!

シゲル:目標、消滅!

マヤ:EVA弐号機、開放されます。

冬月:ロンギヌスの槍は!?

マコト:第一宇宙速度を突破、現在、月軌道に移行しています。

冬月:回収は不可能に近いな…

マコト:はい、あの質量を持ち帰る手段は、今のところ、ありません。

マヤ:弐号機健在、グラフ正常位置。

シゲル:機体回収は、2番ケイジへ。

オペレータ:第67番ルートを使用してください。

ミサト:アスカは?

マコト:パイロットの生存は確認。汚染による防疫隔離は解除されています。

ミサト:そう…

シンジ:…良かったね、アスカ!

アスカ:うるさいわね、ちっとも良くないわよ!

アスカ:よりにもよって、あの女に助けられるなんて!あんな女に助けられるなんて…そんな事なら死んだ方がマシだったわよ!

アスカ:嫌い嫌い、みんな嫌い、大っ嫌い!

 

 

 

使徒に取り憑かれ犯されていく零号機
その浸食からシンジを守るため、レイは自らの死を希望する
第3新東京市と共に光と熱となり、彼女は消えた
次回、『涙』